読書 1月16日 佐々木圭一『伝え方が9割』(ダイヤモンド社、2013年)
佐々木圭一『伝え方が9割』(ダイヤモンド社、2013年)を読んで付箋を貼ったところの記録。
講談は物語をお伝えするのが仕事。
伝え方には常に気を使っている。
コピーライターの佐々木さんが、創作する時、「何に気をつけておられるのか」にとても興味があり、読み始めました。
読み終わって思った事は、「身につくまで何度でも読みたい」でした。
課題も途中で何度もあり、一緒に考えられる時間があり、自分の思考回路が全然できてないことを知れてよかったです。
「イエス」に変える3つのステップ(63頁)
①自分の頭の中をそのままコトバにしない
②相手の頭の中を想像する(7つの切り口)
③相手のメリットと一致するお願いをつくる
⇒分析すると、ここまでわかりやすくなるものか!!驚きです♪
「イエス」に変える「7つの切り口」(89頁)
①「相手の好きなこと」⇒「驚くほど旨いパスタどう?」(65頁)
②「嫌いなこと回避」⇒「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」(69頁)
③「選択の自由」「人は「決断」が得意ではない…人は選択肢があるときの「比較」が得意」(72頁)⇒「A案とB案、どちらがいいですか?」
④「認められたい欲」⇒「きみの企画書が刺さるんだよ。お願いできない?」(75頁)
⑤「あなた限定」⇒「他の人が来なくても、斎藤さんだけは来てほしいんです」(79頁)
⑥「チームワーク化」⇒「いっしょに勉強しよう」(82頁)
⑦「感謝」
⇒ここまで整理ができるなんて、凄い!!
「「お願い」は、あなたのコトバではなく、あなたと相手の共作」(88頁)
⇒ハッとした言葉でした。
「強いコトバ」をつくる5つの技術。
①サプライズ法(125頁)
「(語尾に)!」 「びっくり、~」 「そうだ、~」 「ほら、~」
「実は、~」 「凄い、~」 「信じられない、~」 「あ、~」
⇒こんな簡単なことで大丈夫?と思いましたが、実際やってみると、「強いコトバ」になって、驚愕でした!!!
②ギャップ法(138頁)
1,最も伝えたいコトバを決める。
2,伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる。
3,前半と後半がつながるよう、自由にコトバを埋める。
⇒少し練習が必要。慣れれば、効果的に使えそうな技法。
「アメリカのボブ・ムーアヘッドという牧師さんがオリジナルを書き、ネット上で広まり都市伝説のようになった文章です。数々のギャップ法が連続し、これでもかというくらい心が揺さぶられまくります」(144頁)
⇒約4頁にわたる文章ですが、これがいいんです。ギャップ法はジェットコースターのように、右にいったら左、左に行ったら下、下に行ったら上、そして一気に降下というように、心を揺さぶられ続けます。
③赤裸裸法(154頁)
1,最も伝えたいコトバを決める。
2,自分のカラダの反応を赤裸裸にコトバにする。
3,赤裸裸ワードを、伝えたいコトバの前に入れる。
⇒感情が動くとき、体の部位がどうなっているかなんて考えたこともありませんでした。新しい視点が開けたのがこの方法。もっと自分の体の反応を客観的に観察してみようと思いました。
④リピート法(168頁)
1,伝えたいコトバを決める。
2,くり返す。
⇒簡単だけど、効果的。これは古典的な物語の中にもよく出てくる手法。講談の中でも、よく使う。
⑤クライマックス法(173~4頁)
「これだけは覚えてほしいのですが、~」
「ここだけの話ですが、~」
「他では話さないのですが、~」
「誰にも言わないでくださいね、~」
「これだけは、忘れないでください、~」
「一言だけつけくわえますと、~」
「ワンポイント・アドバイスですが、~」
「3つのコツがあります、1つ目が~」
⇒これも講演のときによく使っていました。使ったことがないのは
「一言だけつけくわえますと、~」
「ワンポイント・アドバイスですが、~」
の2つでした。人前で話す方は経験的に身に着けている方法かもしれません。
読了後、本書に書かれている課題をしましたが、いくつも思い浮かぶものと思い浮かばないものがありました。
特に「イエス」に変える「7つの切り口」(89頁)の①②④が僕にとってはない思考回路の様です。
もう暫くお稽古が必要となりそうです。
ベストセラーになる理由がわかった1冊でした。