Ⅰ.はじめに──あれ、なに焼いてんの?ホテルを出た瞬間、暑く乾いた空気を全身で感じた。 湿気の少ない国って、こうも日差しが肌を刺すものか。 ゆうべの飛行機は到着が1時間以上遅れた。とはいえ、よく眠れたし今日も元気だ。 これから一週間、これまでとは文化圏も言葉も違う国での滞在になる。少し緊張はするが、なんとかうまくやっていこう……。 などと思っていた筆者の行く先の道の先に、煙が上がっている。 羊だ。 煙の正体は、若い男性らによって焼かれる羊だった。 どうやら真昼間から羊を路上
Ⅰ.はじめの前に三日坊主どころか記事二つ書いただけでnote辞めたぞ、あいつ。 とは言わせない。お久しぶりです。It's been a while. 個人的な用事が重なり今月は執筆や記事の仕上げに手をつけられず、いくつかスマホで記事の案を書き溜めるだけになっていた。ようやく少し余裕ができたのでまた不定期で更新していきたい。 Ⅱ.はじめに──SCENIC TURNOUT?前回記事ではアメリカ・ドライヴ初日のエピソードを紹介した。 (前回記事:No.2 荒野を駆ける(1)|G
Ⅰ.「分岐とか言うな!」「え、分岐とか言ってないけど?」「分岐なんて言ってごめんなさい?」などと思わせただろうか。 勿論、この記録を読んでくれる人々への言葉ではない。アメリカ・ドライヴ中に「この先、分岐があります」などとのたまった、ナビ(地図アプリ)に向けた言葉である。ナビが行く先に分岐があると判断すればこのように警告するので、「分岐とか言うな!」と1日複数回叫ぶのは珍しくなかった。運転席と助手席両方からそんな台詞が飛んでくるのだから、きっとナビを作動させていた筆者らのスマホ