見る側が立つ側に多くなったのはなぜだろう
vol.2の対談動画にて、koji兄さんが指摘されていますが、確かに見る側が立つ側に多くなった印象はあります。
個人的にはコピバン、オリジナルどちらもそう言う人が多いように感じているところです。
この問題はやはりライブに趣旨が無いから、ライブをやることが目的でライブに目的が無いからだと思う所なんです。
という事は、興行側がライブに目的を持たせられればバンドさんのライブトライブの「間」が抜けてしまっている部分を埋めれるとも思うんです。精神面で立つ側になれれば見る側から立つ側には回れるはずですから、そこはイベント、イベンターのリーダーシップの問題であるとも思います。
以前、趣旨を持とうと言うような話をしましたが、今回の話もそれに近い気はします。
興行の趣旨を持つ
舞台論の基礎になる動画を紹介した際に、壁を明確にする、挑戦を明確にする。そう言う行為がお客さんへの訴求力に繋がっていくと話しました。
言葉を変えるならこれらの壁は「趣旨」なのですが、じゃぁその壁はどうやって作ればいいのか。ぱっと思いつくものとしては以下のものが挙げられます。
1.金銭的なリスクを背負う
2.精神的なリスクを背負う
3.社会的なリスクを背負う
このうち、1と2については簡単だと思います。
1はお金を出せばいい。
2は勝負をすれば勝手についてくるのでわざわざ背負わなくてもいい。
逆に2については意図的に背負うのは難しいかもしれません。
3の社会的なリスクは色々なものが考えられると思います。
例えば昨今であればコロナ禍においての興行。
こんな時期にライブをやるのかと批判されるリスクを背負いますし、感染した人が出ればさらなる批判を浴びせられるリスクを背負う事になります。逆に言えばこの時期、特に9月中頃までの興行はただやるだけでも十分な意義があったように思います。
例えばチャリティコンサート。
定番ですが募金するために興行を行うというものです。募金した証明も必要なので事務作業は通常のライブより増えます。演者として積極的にそういうライブに参加するのもいいと思います。うちの親はブラジルへの支援を20年ほどチャリティーコンサートを通じて行っていましたし、毎年結構な金額を直接持って行っていました。
例えば政治的な主張。
楽曲単位でも可能なものではあると思います。どういったリスクを背負うかは人それぞれではあると思います。
1つだけ確かなことは当たり障りのない内容は敵を作らない代わりに味方も作れないという事だと思います。
明確な敵や壁が存在するからこそ味方をしてくれる人が増え、応援をもらう事が出来る。そのために大事なものは技術ではなく目標、目的だと思うんです。立つ理由、立つ目的、立つ趣旨という芯がやはり必要で、それが他人の為に何かをするものでなければやはりなかなかお客さんは増えにくいと思います。
そしてそれらの目標と、その目標への挑戦を明確に発信する事。ライブはあくまでも手段に徹する事。いかにここに取り組めるかだと思う所です。
そこの違いが、見る側の人とやる側の人の違いで、見る側の人はライブをやることが目的で、やる側の人はライブをやることは手段。今はやることが目的になってしまっている人が増えてしまったので、舞台も全体的に……という感じなのかなと個人的には思う所です。
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