著作権料を生徒から徴収するのはおかしいと言うご意見につきまして

音楽教育を守る会とJASRACとの間で裁判が行われています。この裁判に際して、「生徒から著作権料を徴収するのはおかしい」というご意見がありますのでこちらについて説明をさせてもらった動画となります。

著作権料について整理をする必要があると思いますが、著作権料というものは著作物を使用する際に支払う対価です。よって、原則としては事業者の方が支払い、事業者の方から受け取るもので、帳簿等の扱いとしては仕入れ、原価に相当します。

原価に相当するものである以上、その原価に対してどの程度利益などを上乗せしていくかは事業者側の都合となりますので、批判の矛先が違うと言うのが素直な感想です。ガソリンが値上がりしたので配送料を値上げしますとなった際に、原油産出国やガソリンスタンド等にクレームを付けたところで何も変わりませんよね。ガソリン代が下がったからと言って必ずしも事業者が値段を下げるとは限りませんし。

同時に将来の担い手が居なくなると言うご意見でしたが、これは逆です。お金を回さないと文化は育ちませんし守られません。赤字の文化は誰も受け継ぎません。黒字であって初めて将来世代が生まれます。

芸術や文化はお金ではないと言う方もいらっしゃいますが、人が生きると言う事はお金がかかると言う事です。人が生きていて初めて文化が生まれる訳ですから、文化の保護とはその文化で飯を食う人を守り、増やすことです。その為には黒字でなければなりません。

現役世代の黒字を一つ潰すと言う事は、当然将来世代の黒字が一つ減る事になります。なのでお金を徴収し分配しているJASRACは確かに文化を守っていると言ってよいと考えています。財産権ですからお金以外の側面で語ることは難しいとも考えています。

なので、JASRAC批判を展開される方はもう少しお金について考えてもらえれば、有難いかなと考えていますのでよろしくお願いします。


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