最後に手をつなぐ人
隣の人と手を繋いでごらん。
君は一人ではないのだから。
いやよ。
私のことをわかってくれる人なんて、
この世界には、いないのだから。
私もかい?
あなたは?
あなたは、どちらかわからならいわ。
だって、
私の嫌なことを言う日もあるから、
いつだって、いいことだけではないわ。
それは困ったな。
では、君はこの先ずっと、
一人で生きていくのかい?
そうね、
その方が痛くなさそうね。
わかった、では一つだけ約束をしよう。
1つならいいわ。
『君の右手で、誰かの左手と、手を繋いでほしい』
それは、さっき嫌と言ったわ。
手をつなぎたいと思える人なんて、
この世界に一人もはいないのよ。
1人も?
そうよ、1人も!
では、君自身は?
私?
私なら、いいかもね。
では、その両手で世界を包み、
世界中の人を愛してごらんよ。
そしたら、君は、君の手と、
手をつなげるから。
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