見出し画像

逆回転クランクへの言及

逆回転クランクへの言及記事を書くための画像がクラッチなのはご容赦を。
F3のエンジンで最も目立つ部分がソコなのでこの画像にしました。
ところで、雑誌やモトブロガーがやたらと「逆回転クランク!」と書かれていることに強烈な違和感を持ちましたのでこの際に逆回転クランクの感じ方について言及させていただきます。

1.素人の縦置きクランク

私はBMW1100RT、同RS、R1200GS、モトグッチV7iiiに乗った経験があります。
それらのバイクでは、ニュートラル時にスロットルを煽れば確かに車体が右に傾く「トルクリアクション」を感じることができました。
しかし、クラッチを繋いで発進する過程では車体が右に持っていかれるとは感じられませんでした。
さらに、右カーブ左カーブで感じ方に差異があったかどうかで言うと、R259エンジンを積んだBMWの場合はありました(左はあまり倒さなくても切れ込み強めで曲がるが右は倒しても緩やかにしか曲がらない)が、R1200GSでは左右差はまったく感じられませんでした(左右差を感じたらそれは空気圧が適正値よりも減っている時)。
モトグッチでもニュートラル時のトルクリアクションは感じましたが走行中は全く感じませんでした。


2.プロレーサーの場合

私は実際に乗って走行中のトルクリアクションをあまり感じなかったわけですが(R259系車種はタイヤ摩耗や空気圧低下で左に切れ込むという現象を経験したが空気圧高めだとそれを感じにくい)、R1100Sボクサーカップレプリカが発売されていた時期にR1100Sが8耐に出たことがありました。
ライダーズクラブでそのことが記事になりました。
その記事を読んだところ、「スロットルワイドオープンでバイクが起きようとして旋回効率が下がる」と書かれていました。
私は縦置きエンジンのトルクリアクションによる変化を感じられませんでしたが、スロットルのオンオフ量の大きいレーサーの世界では縦置きエンジンの弊害があるのかもしれいないと知りました。


3.全開にしましたか?

ケチなことは言いたくないのですが、MVアグスタの逆回転クランクに触れている人たちに対して私が最初に思うのは「全開走行をして正回転・逆回転の違いを感じているのか?」という疑念でした。
モトブロガーも含め、MVアグスタ3気筒に乗った人は「逆回転クランクのお陰で云々・・・」と言います。
しかし公道レベルの私の体験では、縦置きクランク車で駆動力をかけて(クラッチを全つなぎして)さえいれば車体の左右の振れはなく快適そのものでした。

ということは、

逆回転クランク車もサーキットでスロットル全開にするようなレベルでなければウイリー抑制効果(=スロットルオープン時の前輪押し付け効果)が感じられない

のではないか?という疑問が生じます。


逆回転クランクの効果を体感できたかどうかを言及してよいのは、同じ車格のバイクを全開走行で乗り比べた人だけなのではないか?
そしてそのような人たちも、広告とは切り離して感想を述べているのか?
実際にF3を公道で免許証を維持できるレベルで乗ってみて、そのように感じました。


今後、私が国産SSをレンタルする機会があったら、全開にしない走りで逆回転クランクの効果を感じられたかどうかをレビューしたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!