F3ツーリングのコツ・最終回
SSを買った。
いつものコースをツーリングする。
サーキットへは稀にしか行かない。
そういう方はそれなりに居ると思います。
先日(2023年10月30日)も、奥多摩周遊道路でバイクの正面衝突事故が報じられていましたが、バイクが遠心力とグリップ感で楽しむ「動力付きスキー」のような娯楽である以上、オーバースピードによる制御不能(回避不能)という事態とは無縁ではいられません。
しかし二輪で得られる快感は得たい。
私はこの二律背反の悩みに、ある程度の答えを見出しました。
それは遅くても良いバイクとSSの両方を経験したからだという自負があり、ライダーズクラブ根本健氏が誌面に書いてきたことが「楽しさの探求と法的なリスクの微妙なバランス」を追求してきたのだなという気付き、尊敬ともなっています。
1.快楽の優先順位
バイクで楽しい瞬間は何か。
それらを列挙することは簡単ですが、列挙したものの中で最も快感が強いのはなにか。
そしてその快感の為に他の快感を諦めることができるのか。
それを私なりに突き詰めていった結果、絶対に捨てられない快感は
曲がりながら加速するときの「スキースノボでエッジを切るのと似た感覚」
でした。
2.動画の弊害
1980年代レプリカブームの時はVHSで、現代ならYoutubeでバイクのヒザスリ動画が上がっています。
膝をする場面が写っていなくても、100km/h以上の速度でコーナーに侵入して大きなバンク角、大きなエンジン音でコーナーを駆け抜ける動画がYouTubeに上がっています。
しかしながらそれらの動画では高い速度はだしているものの、減速~加速を大げさに実践しているものは少ないです。
私がF3に乗ってから追及しているのは「加速時の快感(公道時)」ですし、ライダーズクラブ根本健氏も公道での走り方に関しては加速時の快感に重点を置いているのではないかと思う記述が多いです。
では、どうすれば良いのかという話になってきます。
3.アマリングを許容する男(漢)になる
この記事の画像は、日帰り300kimツーリングをした直後の後輪の画像です。
左右とも2cmぐらいのアマリングが目立っています。
しかし私は今回のツーリングには満足しています。
私がF3を買った直後の仮説である
加減速を楽しめればアマリングは二の次
を体感できたツーリングだったからです。
また、これまでのF3の近距離走行実験で
バンク角よりもスロットルガバ開けの方が後輪のアマリング減少に貢献するジムカーナ的練習会に行けば安全にアマリングを消せる
と知っていたからで、アマリングを消したければ、アマリングを消すための方法論を実践すれば良いからです。
4.加減速を意識した走り
では具体的にどうやったら楽しく走れるかを説明します。
(1)十分に減速する(その結果バンクが浅くなっても気にしない)
(2)バンク直前まで極弱いFブレーキをかけて前フォークを沈ませる
(3)車線内の真ん中~外側でブレーキを離しながらバンク
(4)出口が見えたらスロットルをガバ開け
という方法です。
この方法は(4)の時にスキースノボでエッジを切ったときのようなグイグイ曲がる快感があります。
根本健氏流プチハングオフをやってやると簡単に強い曲がりを感じられて快感が強まります。
バイクの楽しみ方は人それぞれと言われますが、後輪からグイグイ曲がる快感はバイクの楽しみのうちで最もわかりやすい快感だと思います。
浅いバンク角で加減速強めの楽しみ方を未経験方、ぜひお試しあれ。