小回り練習奮闘記・02
前回記事ではバイクとの繋がりを腹筋周りで感じるための「一本橋」を解説しました。
今回はバイクの倒れ方(バンクする方向)について書いていきます。
1.勘違いを改める
私自身、バイクの免許を取ったり楽しんだりする際に「バイクの前輪と後輪は同じ軌道で同じ量傾く」と勘違いしている時期がありました。
エアコンのリモコンを使って動画をとりましたが、この動画のように前も後ろもタイヤの接地点を支点として同じように傾くものだと思っていました。
しかし実際にはバイクは前輪と後輪でバンクの仕方が違います。
それはたぶん、キャスターという現象を利用したバイクの宿命のせいであり、前輪が切れる構造であるが故の宿命なのでしょう。
実際には後輪と地面の接地点からシートとお尻の設置点までの距離は変わらないけれど、
前輪と地面の設置点からステアリングヘッドの位置は扇型に横移動
なおかつステアリングヘッドの位置は地面に近付く
という動きとして我々ライダーには感じられます。
動画にするとこんな感じです
上動画では手前側が後輪側、向こう側が前輪側として、リモコンを扇型に動かしつつ向こう側を下げています。
2.本能を制御する
人間は二足歩行するようになってから、倒れることに恐怖を抱くようになりました。
なぜなら二本足で立っている敵にくらべて、倒れている状態は不利だからです。
例えば、スキーやスノボで坂道を下っている時にはどうしても後傾姿勢(地面に対して垂直ではなくて、地球の引力に対して垂直)になろうとしてしまって板を暴走させるという初心者あるあるをやってしまいます。
その現象も、頭から地面に突っ込むのが怖く、それを地球との関係で計っていることに起因しています。
バイクに乗る場合も、フロント19インチ、21インチの場合はバンクに伴って頭を前方斜め下に突っ込んでいくような感覚は薄いですが、あるていど旋回性を求めてくるオンロードバイク(フロント17インチ)では頭を斜め前下に突っ込んでいくような感覚があり、慣れるまではその動きが怖く、怖くて身体が逃げるからバイクがフラつく、という悪循環になりがちです。
3.じゃあどうするのか
あたまを地面に突っ込んでいくのは流石に怖い。
私はそれを克服するために別のところを操作することで克服することにしました。
下品な表現になって申し訳ないですが、私の場合は
チ〇コを斜め前の下に挿していく
という感覚で、バイクの本来のバンク角度に身体を合わせることができるようになりました。
我々男子の本体はソコですので、そこをどのように操作するのかを意識するのがもっともやりやすい方法でした。
この記事の写真では身体も伏せられていて、顔の向きも相当内側になっていますがそれは
チ〇コを斜め前の下に挿していく
という感覚をビビらずに実行したために上半身がチ〇コの根本に乗ることになり、東洋武術でいう「丹田を意識する」ができるようになった結果そのような姿勢になっただけなのです。
4.バンクさせられない人へ
二輪走行練習会に参加し始めた方の中にはバンクさせることに抵抗がある方も見受けられますが、そういった方にこそ今回の記事を参考にしていただいて、バンクに慣れてほしいと思います。
バンクは前後輪別々の方向にバンクしているし、その方向に身体を同調させていく方法論として「チ〇コを斜め前下に挿していく」女性ならば「マ〇毛を斜め前下に落としていく」感覚です。
そうすると自分のバイクの、体重を預け続けても安心できるポイント(ハンドルが切れたらバランスしてくれるポイント)を把握しやすくなります。
私の場合は下図のような感じです。
右回りの場合、私のイメージとしては、★印の場所の地面方向にチ〇コを落としていくと上半身や腕の力みを排してバンクさせやすく、速度が落ちすぎてフラっときても回復しやすい場所だと感じます。
いわゆるバンクさせたときにセルフステアでハンドルが切れてバイクを立たせようとする、そういう力関係のバランスが良いところなのだと思います。
そういったバンク中も安定しやすい体重の預けどころを知ることで本能的恐怖を低減することに成功しました。
かつてライダーズクラブ誌でもこの「バンクの方向」を図解で示そうとしていて、二次元画像で三次元の現象を私は受け取ることができず、バンクの方向を知るのに随分と時間がかかりました。
この記事を読んだ皆さんが動画なども参考にして早くバンクの方向に慣れてくれたら幸いです。