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スーパーラグビーパシィフィック、スクラムを行わない一時的なルール変更を検討。

オーストラリアとニュージーランドのラグビー関係者は、今シーズン、新型コロナが発生した場合、スーパーラグビーの試合をノンコンテストスクラムで開始できるようにするルール変更を検討しているようです。

クイーンズランドレッズは、プレシーズン開幕から10日後に5人の選手の感染者を確認しており、競技運営者たちは、感染が拡大した場合の影響について対応しているところです。

プロップとハーフバックを中心に、専門的なポジションをカバーする為、スーパーラグビーの各チームに加え、30人のクラブ選手で構成される共通プールが作られ、ウイルスのために生じる可能性のある穴を埋めるのに役立っています。

安全面を考慮し、プロップは特別なトレーニングとモニタリングを受け、スーパーラグビーの基準に達していることを確認することになりますが、チームがセットピースを競うのに十分なプロップの選手を用意できない場合、スクラムなしの試合を出来るようワールドラグビーに要請する可能性があります。

「質の高いタイトヘッドプロップは木に生えているものではありません。もし新型コロナで2人ほど失ってもクラブプレーヤーを連れてこられるビッグバッシュとはラグビーは違います」とブランビーズのダン・マッケラーは語っています。

「このような事態を避け、大会全体がそのような状況にならないようにしたいものです。プロフェッショナルなレベルでプレーする準備が整っていない選手を表に出したくはないでしょう」

「タガーアノンバイキングスから、フロントローとしてクルセイダーズと対戦するのは、かなり厳しいことです。だから、そこにプレーヤーが集まっています。ハイリスクを冒さないようにするためには、ちょっとした運も必要です」

現在のワールドラグビーの規定では、スクラムなしで試合を開始することはできません。なので、十分なレベルのプロップを起用できない場合、試合が没収されることになるため、RA関係者は、スーパーラグビー・パシフィックのためにこのルールを一時的に免除することを運営団体に要請することの利点を検討しているようなのです。

スーパーラグビーの最新版は、大会の命名権スポンサーであるハーヴィー・ノーマンのお披露目を筆頭に、月曜日にオーストラリアで事実上発表されました。

オーストラリア代表5チーム、ニュージーランド代表5チーム、フィジーのドルーア、モアナパシフィカが参加する12チームのトーナメントが2月18日に始まりますが、オミクロン株は、夏と同様に冬でも頭を悩ませることになると予想されています。

ニュージーランドでは、「濃厚接触」の定義がオーストラリアよりはるかに広いので、倍率はさらに高くなります。ニュージーランドの6チームは、新型コロナが発生してもチーム全体が一度に倒れないように、クイーンズタウンのバブルの中で開幕戦を戦うことになります。

オーストラリアでは、レッズのスター選手であるジェームズ・オコナー、ハンター・パイサミ、テイト・マクダーモット、ジョーダン・ペタイア、ジョック・キャンベルがウイルスに感染して隔離されており、ブラッド・ソーンHCとチームのメディアチーフであるトム・ミッチェルも同様に隔離されています。

4月末のスーパーラウンドでタスマン両岸のチームがメルボルンに集結するとき、大会が終わるまでキウイチームが再び離れることはない可能性が、かなり高いようです。

マリノスCEOは、「我々は、明らかに心配している」と語りました。「ニュージーランドは、そのリスクを可能な限り軽減するためにあらゆる手を尽くしてきたというので、今は一週間一週間を大切に過ごすしかない。願わくば行き来する時には、タスマン国境が開かれていて、オーストラリアもニュージーランドも、もう少しコントロールされているといいのですが......」

NZとオーストラリアの両政府関係者は、どんな手段を使ってでも大会を遠ざけることが最優先だということで一致しています。マリノスは、ニュージーランド到着後の短期間の検疫も、大会の後半をオーストラリアに移すことも、選択肢から外れることはないと語りました。

遅くとも来月末までには決定しなければなりませんが、その決定権はニュージーランド政府にあります。新型コロナの2回目の接種からブースター注射までに必要な待ち時間の見直しが、開幕のカギになるのではと期待されています。

「スーパーラウンドを迎えるにあたり、適度なリードタイムを与えたいですが、同時にニュージーランドにも可能な限り時間を与えたい」

「必要であれば、キウイのチームをオーストラリアに呼び寄せ、一定期間、オーストラリアを拠点とすることも可能です。しかし、それはあくまでも緊急事態の話であり、私たちはニュージーランドでもいくつかの試合を行えるようにしたいのです」

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