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ダミアン・マッケンジーが、微笑む理由。

Text by 黒猫。

今年、東京サントリーサンゴリアスと契約を結び、初年度となるリーグワンに参戦する現役オールブラックス、ダミアン・マッケンジーさん。彼は日本でも人気が高く、多くのファンが彼の日本でのプレーを心待ちにしています。

五ヶ月のサバティカル目的の短期契約なので、シーズンが終わればニュージーランドに帰国する予定との事なので、1シーズンしか彼のプレーを観戦する事が出来ないのは残念ですが、彼の今後のオールブラックスでのキャリアを考えれば、それは致し方ない事でしょう。

さて、では本題に入りますが、ダミアン・マッケンジーさんと言えば代名詞となっているPG前のキックルーティンの時に見せるあの「笑顔」ですね。

日本では「微笑みの貴公子」として、ニュージーランドなどでは「Smiling Assassin(微笑みの暗殺者)」と彼の事を呼んだりしていますが、多くの方が気になっているのは、きっとこの疑問ですね。

「何故、彼は蹴る前に微笑むのか?」

これは、2015年の記事辺りにちょくちょく上がっているようなので、調べてみてみると、これは当時のチーフスのメンタルコーチであったスポーツ心理学者のデビッド・ガルブレイスさんと当時アシスタントコーチであったアンドリュー・ストローブリッジさんと協力し、ゴールキックのたびに、トレードマークの笑顔を含めたルーティンを考えたそうです。

マッケンジーさんによると、過去にキックで悩んだことがあり「これは、物事を遮断するための方法のようなもので、1本1本のキックをただのキックだと思うことで、プレッシャーを感じすぎず、少しリラックスすることができます」と話し、「これは、自分をリラックスさせるためのものだと思います」と、過度なプレッシャーから自分を解放する為のルーティンである事を述べています。

そして、そのルーティンの中で見せる「笑顔」には、蹴る前に観客席の中で視界に入ったものも含まれているそうで、「観客席の中で見たものが、私をより笑わせることがあるんです」と実はスタンドにもキックの時に目線が向かっている事も明かしています。

2015年は彼がスーパーラグビーデビューを果たした年でもあり、当時クルーデンさんの膝の負傷を受けてレニーHC(現オーストラリア代表HC)の下、フライハーフとフルバックで活躍し、一気に注目とルーティンによる話題を浴びた年でもあったそうで、インタビューで「キックをしていると、その声が聞こえてきます。私がキックしているときには、何人かの選手からも聞こえてきます。アウェーで試合をするときの観客の様子には、慣れるしかないと思います」と語っています。

ちなみに、そのルーティンを考案したスポーツ心理学者のデビッド・ガルブレイスさんは、現在ラグビー日本代表のメンタルコーチを務められているので、テレビや大きな媒体で今後マッケンジーさんについてのインタビューなどがあって、より彼のルーティンについて深く知る機会が今後あるかも知れません(てか、あって欲しい)。

(引用記事)



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