エクセル作業のブラックボックス化
エクセル作業がブラックボックス化する理由は、大きく分けて3つあります。
・エクセルシートのスパゲティ化
・データのバケツリレー
・エクセルファイルの共有
これらの3つの問題は、現場力+マクロ/VBA開発力で解決できます。
エクセルシートのスパゲティ化
エクセルシートのスパゲティ化は、1シートに「データ」「計算」「作業スペース」を詰め込むことで起こります。
異なる内容が詰め込まれている為、「どこの範囲がどの内容」で、「どの範囲とどの範囲がどういう関係性になっているのか」が第3者に分かりにくくなります。
スパゲティ化したエクセルシートは、作成した担当者しか扱えないだけでなく、データが不規則に蓄積されているため有効活用ができず効率化が行えません。
スパゲティ化したエクセルシートを改善するポイントは、「データ」「計算」「作業スペース」を1シートに混ぜず、それぞれシート毎に集約することです。
スパゲティ化したエクセルシートは、次の3つのステップで劇的に改善します。
・Firstステップ
➡ ヒアリング及びシートの中味の分析
・Secondステップ
➡ シートを「データ」「計算」「作業スペース」などの目的別に作成
・Thirdステップ
➡ 作業スペース・シートでの作業をVBAにより自動化
改善したエクセルシートでの作業は効率化されているだけでなく、特定の担当者以外でも引継ぎの負担なく作業が行えるようになります。
データのバケツリレー
エクセルファイルでデータを外部の会社や他部署とやり取りすることは、良く行われていると思います。
データ活用の目的が外部の会社や他部署と違う為、「エクセルファイルの交換」はファイルやシート間での膨大な「データの転記処理」を発生させることになります。
実は、VBA/マクロを活用すれば複数のファイルやシートの「データ取込み・変換処理」 を、一括で行うことができます。
一括で「データ取込み・変換処理」が行えれば、膨大な転記処理から解放されるだけでなく、取り込んだデータを活用して「周辺業務」の効率化も行えるようになります。
エクセルの共有
エクセル1ファイルで大量のデータを扱う場合によく出てくる問題として「共有」の問題があります。
エクセルは表計算ソフトであり、本来は大量のデータを扱うには不向きです。1シートに蓄積できる行数に制限があり、蓄積データが大量だと動きが重たくなります。
しかも、 1ファイルを複数の担当者で同時に共有して使用できない為、担当者に待ち時間が発生してしまい、どうしても業務効率が上がらなくなります。
Microsoft社の製品では、データベースソフトとして「Access」があります。Accessであれば、行数に関係なく大量のデータを扱うことができ、複数の担当者で共有して使うことも可能です。
ところが、Accessだと現場では行えない業務も中にはあります。特に「大きなクロス表での作業」などは、エクセルのような表計算ソフトを業務用にカスタマイズした表でないと効率があがりません。
こういったエクセルでないと行えない業務を、複数担当者でエクセルファイルを共有しながら作業したい場合には抜け道があります。
エクセルとAccessをVBA技術により連携して使うという方法です。
この方法であればエクセルとAccess、互いのメリットを組み合わせて業務を行うことが可能です。
このエクセルとAccessn連携する仕組みでは、データはAccessに一元管理し、エクセルには都度、必要なデータだけ呼び出して活用します。
このエクセルとAccessの連携を行う場合にポイントとなるのは「エクセルの役割」と「Accessの役割」の切り分けです。
マスターをエクセルとAccessのどちらから入力させるなど、この切り分けが腕の見せ所になります。
まとめ
今回は、エクセル作業がブラックボックス化する3つのパターンと対策について解説しました。
・エクセルシートのスパゲティ化
・データのバケツリレー
・エクセルファイルの共有
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