ハッタリをかまして、必死でそこに追いつく。
とあるコンサルタントの話を聞きました。
人事制度構築などを扱うコンサルタント会社らしいのですが、先輩が新人を顧客先に連れて行って、先輩はこう言うそうです。
「この者は、年齢は若いですが、人事制度のスペシャリストです。御社の担当をさせますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
帰り際、新人は驚いて先輩に尋ねます。
「先輩!どういうことですか?!僕はまだこの会社に入ったばかり。スペシャリストなんてとんでもないですよ。」
「いや~、もう相手方に言っちゃったからね。必死にそうなるしかないね。」
やり方はいろいろあると思いますが、この場合、この新人は「スペシャリスト」という先輩が遥か高く投げたボールに必死に追いつくように努力するでしょう。
このやり方は、少し荒っぽいかもしれませんが、「頑張らざるを得ない状況」を作り出して、必死にそれに追いつくという爆発的なパワーを引き出せます。
そもそも日本人は「できる」ということに対して、謙虚すぎるとも言われます。
外国人は「スシ、テンプラ、コンニチワ」ぐらいしかしゃべれないのに、「日本語少ししゃべれます。」と言ったりするのを聞いたことがあるのではないでしょうか。(全員ではないと思いますが。)
まず「できる!」と言ってしまう。
「やります!」と言ってしまう。
それからそれに必死に追いつく。
バレーで言えば、自分で高く放り投げたボールに向かって高く飛ぶ、というイメージでしょうか。
できるようになるまでどれくらいの時間がかかるか分かりません。それに、その時期になったとしても「できる」とは言わないはずです。
だとしたら、最初に「できる!」と言ってしまうのも悪くないやり方ではないでしょうか。