あなたを呼ぶ声に耳を傾けなさい
『身体知性』という本を読んでいたら、良い言葉にであったので、ご紹介。
それは著者との対談で、内田樹さんが発した言葉です。
自己肯定というとまず最初に「自己」がなければいけないという感じになってしまう。「したいことをしないさい」という言うと、「自分は何をしたいのか」を考え込んでしまう。そうすると「分からない」という人がいる。ですから、あまり「好きなことをしなさい」と言うとかえって混乱することもある。僕はそれよりも「あなたを呼ぶ声に耳を傾けなさい」という方がいいかなと思います。「したいこと」よりも「呼ばれること」に気を配る。
ぼくが思うに、「したいこと」もまた「呼ばれること」です。呼ばれる場所の問題。どこから呼ばれた反応しやすいかという、これもまたその人の個性の問題。
「呼ばれる」というと、「外」を連想してしまうけれど、「内」から呼ばれる人もいる。「内」から呼ばれると「したいこと」になる。
「外」から呼ばれると、「応援する」になる。したいことをしている人を支えることで満たされる。
このような本がありまして。
「体癖」というのは「個性」そのもの。
人間は、その人がもつ身体の「癖」によって個性が生まれる。たぶん、人間だけではないけれど。
野口晴哉が観察し、まとめたのは12種類。5つの型にそれぞれ2つの正負のベクトルがあって10種。あと特殊なのが2種で12。
「内」に呼ばれるのは奇数の体癖。
「外」に呼ばれるのは偶数の体癖。
Wikipediaに簡単な説明が出ています。
この『身体知性』という本には、野口晴哉が創設した整体につながっていく可能性を秘めた「観察」があると感じます。
もう少し、内田さんの言葉を。
人間が自分に対する自己肯定感を得られるのは、「いるべきときに、いるべきところで、なすべきことをした」ことによって、感謝され、評価されたとこです。
これは、「大人」の話です。
本当のところの機序は逆だと思う。
その人がいることそのものを感謝され評価されて大人になることができた人はには、おのずと「いるべきとき」「いるべきところ」「なすべきこと」がわかる。
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