音楽トリビア🎵「労働はつづくよ、どこまでも」
みなさま、こんにちは😊
本日の音楽トリビアは、月より衛星中継でお届けいたします🌏
「労働はつづくよ、どこまでも」???
そんな曲あった?
似たような歌なら知ってるけど、と思ったあなた。
そうです、「労働」の代わりに「線路」と置き換えてください。
小さいお子さんからご高齢者まで、どなたでも、一度は聞いたこと、歌ったこと、演奏したことがありますよね←たぶん。
「線路はつづくよどこまでも」の歌詞は、著作権存続中のため載せませんが、「せ~~んろはつづく~~よ~~」という電車で旅をする楽しい内容になっています。
もともとは、19世紀、アメリカ大陸横断鉄道に工事に携わった、アイルランド系の工夫たちによって歌われ始めたもので、線路工夫の過酷な労働を歌った民謡・労働歌なのです。
原題は『I've been Working on the Railroad』
レイルロードの上で、ず~~っと働いている。。。
そうなんです、楽しい旅の歌ではなく、過酷な労働を歌った曲が、原曲となっています。
日本語の歌詞は、NHK「みんなのうた」で1962年に初回放送された際に用いられたものです。
NHK教育テレビ「できるかな」で、「ノッポさん」のキャラクターを務めた、高見 映さんの考えた原案を元に、NHK「みんなのうた」の番組スタッフの共同作業により、現在の歌詞に整えられていったということです。
作詞は、NHK「みんなのうた」二代目ディレクター・後藤田純生。
「佐木敏」のペンネームが用いられています。
原曲は、線路を敷く工事現場で働いている労働者の視点から描写されていますが、この日本語の歌詞では、原曲の「労働者」という要素は完全に除去され、列車の旅における乗客の視点から「楽しい旅」を夢見ている様子が描かれています。
原曲『I've been working on the railroad』は、3つの別の曲が合体した楽曲となっていますが、複雑なので、そのあたりは省略します←手抜き?😂
原曲の歌詞・意訳 1番のみ
I've been working on the railroad
All the livelong day
I've been working on the railroad
Just to pass the time away
おいらは線路工事で働いてる
朝から晩まで
おいらは線路工事で働いてる
あっという間に時間が過ぎてく
別の日本語歌詞としては、フォスター歌曲の訳詞で知られる、津川主一による『線路の仕事』があります。
NHK「みんなのうた」で『線路はつづくよどこまでも』が放送される7年前の1955年、『線路の仕事』が発表されました。
曲名からも明らかなように、『線路はつづくよどこまでも』では一切触れられなかった「仕事・労働」という原曲の要素がしっかりと訳出されているのがわかりますね。
1.
線路の仕事は いつまでも
線路の仕事は はてがない
汽笛のひびきが 鳴り渡れば
親方はさけぶ ふきならせ
2.
つらい仕事でも しまいには
つらい仕事でも はてが来る
汽笛のひびきが 鳴り渡れば
つるはしをおいて 息絶える
この歌詞の「果てが来る」とは、過酷な労働死を指すそうです。
参考までに「アメリカ大陸横断鉄道」について、
簡単な説明をネットより引用します。
アメリカ大陸横断鉄道
『線路はつづくよどこまでも』の原曲『I've been Working on the Railroad』は、19世紀アメリカにおける大陸横断鉄道の建設労働者らによって歌われた楽曲。
アメリカ国内で南北戦争が繰り広げられていた1862年7月、アメリカ連邦議会により大陸横断鉄道の建設許可が下りた。
工事を請け負ったのは、ユニオン・パシフィック鉄道とセントラル・パシフィック鉄道。
ところが、南北戦争中でアメリカ国内の成人男性は皆戦場へ。
不足する労働力をまかなうため、大量の中国人・アイルランド移民が採用された。
シェラネバダ山脈の厳しい地形と気候の前に、数多くの労働者の命が失われていった。
1869年5月10日、東のユニオン・パシフィック鉄道と、西のセントラル・パシフィック鉄道が、ユタ州のプロモントリーでドッキングし、初の大陸横断鉄道が開通した。
音声合成ソフトで作成した音源があったので、楽しい歌詞ではありませんが
「線路の仕事」を、ぜひ、お聴きください。
🎵線路の仕事 1分34秒🎵