音楽トリビア🎵「ローレライ」とスタバのロゴと、マリアセレン🎶
「リトル・マーメイド」の実写版が上映されていますね。
今日の音楽トリビアは、同じ人魚でも、怖ろしい魔物の方のお話です。
ドイツ民謡として音楽の教科書にも載っていたので、みなさまもよくご存じの曲だと思います(最後にYouTube貼ってあります)。
ここでいきなりスターバックスのお話。
☕ヘッダー写真は、ネットでお借りした「埼玉県川越市のスタバ」。
つい先日、通りました。
外観が「小江戸・川越」の町並みにマッチしています✨✨
名前の由来は、シアトルの近くにある「スターボ(Starbo)」という採掘場の地名と、ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨』に出てくるコーヒー好きの航海士、「スターバック(Starbuck)」。
ロゴの人魚は、ギリシャ神話に登場する海の魔物セイレーンで、船乗りを魅了して海に引きずり込む魔物ですが、「人々を魅了する」という意味から、ロゴに使用されたということです。
おっと、スタバの宣伝をしているような記事になってしまいましたが、
これを読んで「そうだ、スタバ行こう!」と思った方、ごめんなさい🙏
「マリアセレン」という、日本人のオペラ歌手がいます。
この方はウィキペディアなどにも載っていないので、詳しい経歴はわかりませんが、身長は182㎝くらいの、まだお若い?ニューハーフの方です。
最初は、デザイナーのコシノジュンコに見出されたそうです。
男性が女性の声の真似ではなく、女性の声域で歌うことを、その音域により、カウンターテナー、ソプラニスタと言います。
📌もののけ姫の米良美一はカウンターテナー、岡本知高はソプラニスタ。
また、近代以前のヨーロッパに普及した、カストラート(英語=去勢した)と言って、少年時の声を保つため少年の間に去勢をした(させられた)男性歌手も、昔は多くいました。
📌昔の中国の宦官も、去勢した男性。事故により去勢した人もいます。
これはローマ教会に大きな関係がありましたが、後々は孤児院の男児を去勢してカストラートにしたり、また、貧しさから親が息子を売ることも多々ありました。
カストラートによって、多大な収入を得る大人たちがいたわけですね。
📌宦官もそうですが、当時の去勢手術は衛生状態が悪く薬もないため、
睾丸だけでなく、命を取られた男性も多かったそうです。
去勢したことにより男性の低い声は出すことができず、成人にも関わらず
ボーイソプラノで歌えるという利点がありました。
記録に残る歴史上最後のカストラート歌手は、1922年に死去した、
アレッサンドロ・モレスキ。
マリアセレンは、「男性のテノール」と、女性の「ソプラノ」の双方が歌える「両声類(ご本人の造語)」です。
声域の広さがすごいのです。
これだけなら、歌える歌手はいるかもしれないということですが、
マリアセレンの場合、息継ぎ(ブレス)なしで歌い分けられる、という特性があり、これは世界でひとり、ということらしいです。
声だけ聴いていると、男性と女性のふたりが歌っているように聴こえます。
最近、LGBTQ+(性的マイノリティー)が注目されていますが、ニューハーフだからそういう声がでるんじゃないの?とか、ニューハーフだということにのみ着目して、オペラ歌手としての才能や資質を二の次に見られることなく、この素晴らしい歌声をみなさまにお聴きいただけたら、と思います。
この方の芸名について、私の推測ですが、歌声で人々を魅了するセイレーンから採ったように思うことから、この記事を書くことを思いつきました。
マリアセレン (Maria Seiren)
セイレーン【Seirēn】
ギリシャ神話で、上半身は女、下半身は鳥の姿をした海の魔物。
美しい歌声で船人を惑わして、破滅させたという。
英語でサイレン。けたたましいサイレンの元になったと言われる。
ひとつめのYouTube、最初の1分でだけでも充分ですが、お時間がある方は
だいたい 2:00 くらいから始まる、
ホルスト 作曲=組曲 「 惑星 」 o p.32 より 「木星」をお聴きください。
好き嫌いがおありでしょうが、取り敢えず聞いてね←急に親し気💚
ローレライ 鮫島有美子