一日シンデレラ乗車券
一日乗車券(チケット)というものがあります。
細かい違いはあるかと思いますが一定期間中決められた区間内であれば該当する乗り物が乗り放題になるという便利なフリーパスのことですね。
通常の運賃よりは割高ですので片道や往復だけしか使わない場合はたいてい損をする形になります。ですが帰りがけの駅で買い物をしたり、観光でいろんな場所を行ったり来たりするならばとてもお得な乗車方法です。
あれは遠方の友人が遊びに来た時でしょうか。楽しい時間を過ごせたことに感謝しつつ宿を取っている街の駅まで見送りをし、今度は改札を通って帰路につく私を友人が見送るわけです。
ピンポンピンポンピンポンピンポン
自動改札機がけたたましいアラームを鳴らします。
間違って古いチケットでも入れちゃったかな?と突き返されたチケットの券面を確認します・・・いや、今日の日付だぞ(゚д゚)
自己解決できないので駅員さんのもとに向かいます。チケットを見た駅員さんは「あー」と微妙な声をあげつつ時計を指差して丁度日付が変わったことを教えてくれます。
駆け寄って来た友人も私も「「あー」」と間抜けな声をあげます。
駅員さん、友人、私の3人それぞれがなんだか居心地が悪い気持ちでチケットを見つめます。
「一日乗車券」なので「1日」を終えたら時間制限でシンデレラの魔法が解けたようにただの紙切れになっちゃうのですよね。
いろんな場所を見たいという友人。でも細かな移動で費用を使わせるのは申し訳ないという心遣いに「これさえあれば交通費は心配いらずだぜぇ!(゚∀゚)b」とドヤ顔をキメた数時間前の私が落ち込んでいます・・・涙拭けよ!
一日乗車券は運営会社毎に取り扱いがかなり違います。始発から最終を1日と捉える会社もあれば私が引っかかったように午前様を区切りとする場合もあります。どちらが便利かは人それぞれだとは思いますが、24時間運行ではない限り個人的に始発〜最終を区切りとした方がわかりやすいかなぁと。
駅員さんの「あー」という気まずさも恐らくこれまで何度も何度も乗客の方に文句をぶつけられてきた記憶が蘇ったのかなぁと。絶対ブチ切れる方は多いと思うのですよ。世の中迷惑でない場所で水分補給をしたりするだけで「けしからん!」と噛みつく方々がいる位なので・・・この件は絶対見逃さないと思うのですよね!(謎の信頼感)
まぁそんなわけですごすごと切符売り場で片道分を購入し、改めて友人と駅員さんに見送られつつ終電が待つホームへ向かうのでした・・・これ、5分前行動してなかったら危なかったですね。イベントの神様もそこまで鬼では無かったようです(゚∀゚) マニアッタ ヨシ!
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