意識の濃度を薄めて
意識の濃度を薄めて、気散じの状態に身を任せてみることを忘れていた。もっと世界に触れるように、世界の一部だと感じること。自我という世界の外から抜け出して、世界になること。
自分の体温で温められた布団に温められるのが心地よかった。布団に溶け合って同化していった。寝ているだけでも、熱源として機能している自分が存在していた。
朝目が覚め、カーテンを上げると雲一つない空だった。柔らかな日差しが体を温めてくれるのを感じた。太陽にも生きることを支えてもらっていた。自分が熱源として機能しなく