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さだ and まさし

言い換える。同じ意味のことを、別の言葉で。同じ意味だけれど、少し広く、少し詳しく。

同じとは何だ?よくわからない。だが、同じことを言っている、ということはわかる。違うことを言っている、ということもわかる。ほとんど本能的にその区別がつく。匂いで言葉を嗅ぐように。

私は人間を信じていません。インターネットは人間には早すぎる。神は死にました。人が優しくなるためには、世界は厳しすぎる。動物は嫌いです。理性がないから。

女は海である、と誰かが言った。それは嘘だ。願望だろう?と私は思う。嘘と願望の間にどれだけの距離があるのかはわからない。

山は死にますか、と誰かが問うた。誰かではない、さだまさしだろう?と私は訝る。さだとまさしの間に何年の蜜月があったのかは知りたくもない。

舟は沈んでいた。手紙は破れていた。筆は折れていた。街は滅んでいた。心はどうだっただろうか?

水は濁っていく。花は萎れていく。道は消えていく。港は寂れていく。さだは、まだまさしだろうか?

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