戦略的バイキング思考
バイキングには卑劣な罠が張り巡らされています。なんでも食べられる夢の空間だと油断すると足元をすくわれてしまいます。
少なくとも順路通りに料理を取ると損をします。
食べ放題に来たわけですから、お腹はペコペコに空いてるでしょう。入り口から皿を取り、順番に目についた料理をトングで掴んでいく。
さまざまな料理が置いてあるのでワクワクしながら歩を進めます。
これが罠です。
入り口付近の料理はたいてい原価が低い。本当に美味しい食材、原価が高いメニューは後半に設置されていることがほとんどです。
安価な具材が皿を圧迫した頃、美味しい肉や魚料理が姿を現す。時すでに遅し。
原価をいかに抑えるかが至上命題であるバイキングの生存戦略なのでしょう。情弱から死んでいくのが世の常。諸君は卑劣な罠に引っかかってはいけません。
バイキングに入ったら、まず全体を見回すべきです。戦略性を持って臨みましょう。鷲の眼で全体を捉えるのです。
ジャガイモを炒めたもので腹を膨らせてどうするんです。めちゃめちゃ食いたいものだけで内臓を満たしましょうや。肉を食いたいんだ僕は。胃袋は宇宙じゃないんです。
僕がよく行くカレーバイキングのお店は、最初にお米が用意されています。その次にルー。ジャガイモ、野菜の順、最後に肉です。
初手で米やジャガイモを取りすぎて失敗した経験が今の僕を作っています。ありがとう、もうやんカレー。
ホテルの朝食バイキングは、よほど高級店でなければ、おかずが2種類に分かれています。ご飯に合う系とパンに合う系。
順路通り進むと、パンに合うおかずから取る羽目になります。これはなんだろう、ホテルの意地なんじゃないかと思ってます。
初っ端から納豆や海苔は出さないぜ、というような…。
ご飯に合うおかずとパンに合うおかずの違いは"補完性"です。
パンに合うおかずは、おかず単体で完成しています。パンが無くたってさほど問題になりません。
ポタージュスープにパンはあれば良いけど、なくてもいいですよね。
一方ご飯に合うおかずは、白米の登場で初めて完成します。お米に依存した味の濃さです。味噌汁だけ飲むなんてありえません。
僕は味が濃いものが好きだ!愛してると告白してもいい。
再三になりますが、バイキングは全体を見なくてはなりません。では、また。
P.S
土岡、鉄太郎さん、ふじこさんら、芸人仲間と旅行した時に行ったホテルバイキングは最高でした。カニやお刺身が食べ放題、ビールも飲み放題。
それでいて宿泊費、交通バス代込みで8000円程度。人生最良の時間だったかもしれません。
伊藤園ホテルズという安価帯なグループです。ギバちゃんがCMやってます。コスパ良すぎなので同業者にお伝えしたいです(現在はコロナ禍でバスがないらしいです)