教科横断の取り組みを。公開授業を開催しました!
こんにちは、郡南中学校です。
11月22日に郡南中学校公表会として、公開授業と取り組み発表、パネルディスカッションなどを開催いたしました。
今回はその中の、生徒の取り組みについてお伝えいたします。
22日は1年生の数学、国語、2年生の総合的な学習の時間、3年生の外国語の授業を公開。まずは1年生の教室をのぞいてみましょう。
1年生数学:イベントの分析
グループにわかれ、配られたプリントをもとにマルシェの分析を行っています。ちょうど③の部分に取り組んでいるところですね。
分析しているのは、去年の来場者人数や郡上市の人口のデータ。そこから、マルシェのターゲットを考えていきます。
「年配者をターゲットにして~~~」
「いや、同世代に届けたほうがいいんじゃない?」
分析結果から自分なりの考えを話し合うことで、論理的な思考が育つだけでなく、来年の郡南マルシェを見据えた授業設計がなされていることを感じました。
1年生国語:郡上市を活性化させるためには
国語ではグループディスカッションを行っている最中でした。
ディスカッションを行う上で大切にしたいこととして「反応すること」「意見に根拠をもつこと」「話を途切れずにすること」そして「出た意見をまとめて結論まで行うこと」の4つが先生から話されます。
「SNSで他県にPRを行う」
「郡上の美味しいもの、飲食店などのCMを制作して流す」
「大学を建てる」
「年配の人が安心して暮らせるように、医療機関を充実させる」
最後はそれぞれのチームでどんな話がでたのかを発表。ひとつとして同じ意見はなく、またしっかりと理由をもって発表しており、こうした学びがゆくゆく学校外での発表の場にも活きているのだと実感する時間でした。
どちらの教科も総合的な学習の時間を意識した課題設定となっており、横断した学びが形作られていることが伝わります。
それでは、2年生の教室はどんな時間となっているのでしょうか。行ってみましょう!
2年生音楽:作りたいサラダを表現するには、どんなリズムがいいだろう?
2年生の音楽はユニークな内容で、自分が担当する野菜を使ってリズムをつくろうというもの。
「どんなリズムだと自分の野菜が引き立つだろう?」
「そのリズムはちょっとからそう」
といったように、隣同士でお互いのリズムを聴き合い試行錯誤する姿はとても楽しそうです。見ている側がついクスっと笑ってしまうような温かい時間がそこにはありました。
仲間とああでもないこうでもないと意見をだしながら、よりよいサラダづくり(リズムづくり)をする過程は、まさに郡南マルシェを進める中でも見られる光景です。最後はそれぞれが作ったリズムを発表してもらいましたが、一人で最初に考えたリズムと、仲間と協力してつくったリズムとでは全く違うものになっていました。音楽の授業の中でも、他者との協業の楽しさや大切さを感じることができたのではないでしょうか。
さて、お次は3年生の教室です。
3年生外国語:What is the best plan for Murphy's friend family?
郡上に旅行に来るとしたら、おすすめの季節はいつでしょうか?
実際に海外から訪れる宿泊者数の季節の推移や、MUrphyの友人の好き嫌いや日本に行ってやりたいことなどを参考に、プランを企画します。
3年生は総合的な学習の時間で、教育旅行を企画しています。今回は海外の方に向けたプランの企画ということで、いつもとは違う視点で考えていました。
公開授業のあとは、取り組み発表があります。総合的な学習の時間での3年間の学びを、3年生が発表しました。
「自分たちの未来をどうしたいのか?」という意志を感じた、3年生取り組み発表
3年生を代表して5名の生徒が前にたちます。まず彼らは、「郡上市は消滅可能性都市なのだ」という現状を話し始めます。そこから、これまでの学びを写真や講師の言葉を交えて紹介してくれました。
1年生のときは山や川でのアクティビティを通じて郡上の魅力や自然の素晴らしさを体感し、2年生のときは郡南マルシェを通じて美並町のよさを発信。そうして3年生になった彼らは、郡上の強みを活かした教育旅行の企画に着手します。
今年はなんと、旅行のプロフェッショナルである近畿ツーリストの方に授業をしていただくことに!直々に旅行を作るときの考え方や注意すべきポイントなどを教わりました。
「自分たちがワクワクする、行きたいものをつくることを教わりました」
そう話した生徒は、同世代をターゲットに「どうすればワクワクするか」を意識した旅行プランを企画し、Good郡上プロジェクトに応募。教室の中で考えるだけでなく、実際に外の世界に提案し、評価してもらう機会をつくりました。
そんなワクワクするプランを聞いた参加者から、質問が飛びます。
一番大変だったことは?
楽しいと思ったり、やりがいを感じたのは?
初対面の大人からの質問にも、しっかりと考え自分の意見を述べる姿は、去年同様頼もしいものでした。
SDGsスクール・アドバイザーである田中 信康さんより、未来を担う郡南中学生にエール
「異なる意見をどうまとめましたか?」
田中さんはまず、生徒がどのように今日の場に至るのかを質問されました。
「みんなの意見の共通点を探しました。」
違う意見でも、共通した思いや視点などがあります。それを生徒は自ら考え、実行に移していました。
田中さんはこれまで数多くのSDGsの取り組みに携わり、ご自身も学ばれてきた中で、あと5年ではなく、その先の「ポストSDGs」を考えなければいけないと話されます。
気候変動は現代において喫緊の課題です。線状降水帯による被害や年明けの地震など、日本各地でもその被害は年々増えています。郡上でも川の水温の変化や土砂が流れ込むなど、気候変動を感じる場面が増えてきました。
世界では経済活動による自然環境や生物多様性への影響を評価し、情報開示を行う枠組みの構築を目指しています。その早期開示を宣言した多くは日本企業です。
「企業が手を挙げた数No1は日本でした。でも取り組みはというと・・・なんです。」
「社会課題は異なる着眼点をどうまとめるかが大切です。これはすでにみんながやっていることです。心豊かに暮らす社会は、みんなが作っていくもの。ぜひ行動に移していってほしいと思います。」
今の日本の現実を伝えつつ、生徒たちに未来をどうするかの意志を持つ大切さを説いてくれた田中さん。毎年本当にありがとうございます!
今回のnoteでは、1・3年生の取り組みをご紹介いたしました。
次回は2年生の総合的な学習の時間で行っている、郡南マルシェについてお伝えいたします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
また次のnoteで、お会いしましょう。