群馬県 沼田市 若手のりんご生産者グループ「Apple Seed」のこと
ぐんま名月というりんごを知っていますか?人気の品種で、群馬県外の地域でも生産されているので、ご存知の方も多いかもしれません。
皮の色は黄色ベースでほんのり赤。
切ってみると蜜がたっぷり。
ほどよい酸味で、しゃきっと甘い、とても美味しいりんごです。
今回は、そんなぐんま名月をはじめとする群馬で生産するりんごを、世界にまでも広めようとする若手のりんご生産者グループ「Apple Seed」の代表である小野圭介さんにお話を伺いました。
小野圭介さんprofile:
沼田市出身。一度都内で就職した後、両親のりんご生産を手伝うべくUターン移住。農地の獣害や担い手不足等の地域の問題を解決すべく、若手のりんご農家仲間を集め「Apple Seed 」を立ち上げた。
Apple Seedではどんな活動を?
群馬のりんごのブランド化を目指し、六次産業化や海外輸出に取り組んでいます。専用サイトを立ち上げ、オンラインでりんごや、りんごジュースなどの加工品を購入できるようにしています。
また、新規就農者の受け入れとその先のサポートも行っています。Apple Seedの中には自分を含め、祖父母の代からりんご生産をしている人がいるので、地域の農家たちにある程度顔が効くんです。
それは、新規就農者の方にとって心強いですね。具体的にはどんなサポートを?
まず、農業するには農地が必要になりますが、地主の中には「信頼できる相手じゃないと貸せない(売れない)」という方も多くいます。そういったときに、自分達が間に入って、農地を貸してもらえるよう一緒に交渉します。
また、りんごの生産の方法についても、自分たちが一番良いと思う方法を伝えて、独り立ちできるように教えていますね。
どうしてそこまで親身になっていただけるんですか?
それが、地域のため、ひいては自分たちのためにもなるからです。沼田市では農家の高齢化が進んでいます。農地が使われなくなって荒れてしまうと、動物が住みつき、周囲の農地に獣害が出るようになります。だからできるだけ、荒れる前に農地を新しい人に受け継いでもらいたい。
また、現在、海外にも販路を拡大していっている状況です。人手が多ければ更に加速度的に生産性を上げて、群馬のりんごを国内外に広めていくことができると確信しています。そのためにも、一緒に取り組んでくれる仲間をもっともっと増やしたいですね。
正直なところ、年収はどのくらい?
(小野さん、正直に教えてくださいました。具体的な金額はここでは伏せますが、「農業は儲からない」のイメージから外れていて少し驚きました。)
終わりに
今後の六次産業化について、色々なアイデアを目を輝かせながら語ってくれる小野さん。「新しく入ってくる人にも、商品開発に携わってもらえる機会を作りたい。一人で実現できないことも皆でならきっとできる。」と力強くおっしゃっていた。