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ぐん税ニュースレター vol.53 page04 -FP通信- Part 1

新年1回目の記事ということで、少し新年に絡めた内容にしたいと思います。
元々資産形成にまつわる話をするコーナーだったのですが、新NISAの開始などもあり、専ら株式について解説してきました。
株式相場では時々アノマリーという言葉を耳にすることがあります。アノマリーとは理論や法則では説明できないが経験則で規則性を観測することができる現象のことです。
これまで株式や為替の動向を解説する際に、各国中央銀行の政策金利や政府の財政政策、要人の発言内容など経済の原理原則を基に解説してきました。アノマリーはそういった根拠は関係ありません。「経験則で規則性を観測」とは過去の経験から次はこうなるだろう、といった予測のことで、例えば○日値上がりが続いたら翌日は値下がりする、といったような予測を立てることです。くだらないと思うかもしれませんが、何十年分ものデータを集めて○月○日は上がる、下がる、といったアノマリーを研究している強者もいます。アノマリーにも代表的なものがいくつかあるのですが、冒頭にも書いたように新年ということで「1月効果」について取り上げてみようと思います。

1月効果は所謂ご祝儀相場の一種で季節性のアノマリーです。ご祝儀相場なので、株価が上がるという意味合いがあります。年間でみた時に1月が他の月よりも収益率が高くなる傾向にあることから、このように言われるようになりました。これには投資家心理があって、年を跨ぐ前にポートフォリオの整理をして新しい年を迎え、新年に気持ちを新たに新規で(その年の運用方針で)購入する傾向があり、市場の資金流入が増えるためと言われています。ポートフォリオの整理とは保有している金融商品の保有比率を調整することで、高リスクの銘柄を利益確定したり、安全資産(例えば金)の保有比率を増やしたりすることです。年末には税金対策なども影響して売買が増えるとも言われています。年末にポートフォリオの整理で売りが出るとも言われていますが、一方で年末年始の祝賀ムードで購入も増えて株価が上昇し、その流れを引き継いで1月も株価が上がりやすいとも言われています。

Part2の記事ではデータを見ながら解説したいと思います。

ファイナンシャルプランナー 原


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