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【加盟団体情報】第39回地域づくり団体全国研修交流会島根大会(第二分科会・松江市)に参加して

 NPO法人エコ・ボランティアの池田さんが、群馬県地域づくり協議会の「旅費助成事業」を活用して、「第39回地域づくり団体全国研修交流会島根大会」に参加されました。参加レポートの提出がありましたので、共有します。

はじめに

 活動を幅広い世代に広め、市民団体の連帯を繋げる学びの為に研修会へ参加しました。

第二分科会・松江市「市民が主役!! 松江の文化力を生かしたまちづくり」 
 松江市を選んだ理由は「市民が主役」のまちづくりに興味があったからです。私は、前橋市で市民活動として婚活とホタルの生息地を管理している団体を運営しています。私の住む前橋市では官民協働でたくさんの新しい事業の取り組みが進んでいます。市民の目線でつくるまちづくりをどのような団体が取り組んでいるのかも興味がありました。

【分科会スケジュール】
・11月10日(金)
13:00 実践者とのクロストーク!
 ・ノヴィープロジェクト
 ・不昩公(ふまいこう)とお茶文化
 ・音楽のまちプロジェクト
 ・子どもアートDay
16:00 歴史ある街を歩きながら「謎解き」に挑戦!
18:00 交流会 ジャズと地酒の夕べ

・11月11日(土)
9:30 松江の市民文化体験
 ・不昩流お茶席
 ・国宝松江城天守
 ・音楽のまちプロジェクト
 ・鼕(どう)
12:10 昼食(堀川遊覧船)
13:30 ノヴィーコンサート(ごうぎんカラコロ美術館)

実践者とのクロストーク!

 まず紹介されたのは「ノヴィープロジェクト」。2014年松江市の「旧田野医院」に静かに眠っていた100年前のチェコ製のピアノを復元して市民に演奏することで次世代につなぐプロジェクトです。資金はクラウドファンディングで募ったそうです。山陰合同銀行旧北支店を大正15年の建設当時の面影を残しつつ現代建築も融合する建物に改修して保存されている「ごうぎんカラコロ美術館」にて演奏を聴く行程が用意されていました。ノヴィ―のピアノとごうぎんカラコロ美術館は市民が中心になって支援活用と保存に力をいれています。
 続いて「音楽のまちプロジェクト」です。「一年毎日どこでも音楽が聴ける街にしたい、松江の街中を元気にしたい」と吹奏楽経験者が中心になり、合同演奏会を年に何度も開催しているようです。現在は小学生から年配者まで10団体120人が一緒に活動しているそうです。前橋にも市民団体「えきおん」が駅前で月一の演奏会を開催していますが、このような団体が声をあげて活動を広げてほしいと思いました。

 松江と言えば「お茶会」です。全国三大お茶会の開催地の一つです。松江藩松平家7代藩主・松平治郷 (不昧公)が茶道「不昧流」を大成させ、市民に深く愛され続けていています。不昧流は「流派を問わずお茶をのんで欲しい」と今でも精神は受け継がれています。分科会2日目には松江城にてお茶を堪能できる行程がありました。

歴史ある街を歩きながら「謎解き」に挑戦!

 クロストークの後は、くじ引きにて4人でグループを組み「まちなか謎解き散策」へ出かけました。まちなか地図をもとに、チェックポイントを目指します。まずグループで*小泉八雲が通っていた薬店「山口商店」へ伺いました。店主から「小泉八雲がよく買いに来ていた品物は?」とクイズを出され、グループのメンバーは薬品の名前をあげましたが、正解はなんと「ビール」だったので、全員が驚きました。
 *小泉八雲…ギリシャ生まれの新聞記者、日本研究者。
 引き続きまちなか散策では、ガイドブックに無い地元の人しか知らない楽しいスポットを見学出来て、グループ内での会話も増えて気軽に楽しめました。しばらくすると街中で印象的なスポットがありました。街中を流れる京橋川沿いに、長いカウンターテーブルと椅子が設置されていました。前橋の広瀬川にも同じ様なテーブルが近年造られて市民に活用されている場所があります。形は違いますが市民が楽しめる場所がある街という共通点が親近感を感じ嬉しかったです。

松江の市民文化体験

 松江のシンボルでもある松江城の中を最上階まで登り、松江市全体の景色を見る事ができました。松江城は、廃城令や様々なお城がなくなる危機を乗り越え、豪農の私財により買い取られメンテナンスされたそうです。その後、市民の力が学術の力とつながり、やがて国宝へと至る語り口に、市民ガイドさんの愛を感じました。

 城巡り後、「堀川めぐり」を体験しました。熟年の船頭さんの声は流暢で淡々とジョークを言うパフォーマンスの中に「楽しんでもらいたい」と松江の精神を感じました。

まとめ

 「不昧流」のお茶を子供の頃から自然に大切にする心を紡いで後世に伝えている文化を育てている姿が印象的でした。古い町並みと建物は市全体で楽しみ新しい文化に変えて活用している姿がとても良かったです。松江のNPOの各団体は「松江を元気にしたい」と同じ目標を持つ事で横の連帯がスムーズに取れていました。日頃から市民活動が積極的にされた背景が力となっているからだと思いました。市民の言葉を大切に受け止めて行政が取り組んでいる事でさらに活気があるまちづくりへとつながっている姿勢も印象的でした。
 また、連日ともに音楽の市民団体が私達を歴史的な建物にて、もてなしてくれた姿にも感激しました。前橋でも古き良き文化をもう一度見直して市民と行政が知恵を絞り「前橋と言えばこれだ」という文化を、力を合わせてつくっていきたいと思いました。地域づくり団体全国研修会の参加は三度目になりますが、他県の方に刺激を受けて視野が広がり、地域で活動している市民としてはとても勉強になる大会です。機会があれば参加をしてみてはいかがでしょうか。

▽松江NPOネットワークのブログ

NPO法人エコ・ボランティアとは

地域の人々と共に「水辺の生物の観察を通してその生態系と環境保全・研究」を行い、その地域にあった水辺の生物の生息環境を考えると共に、人々の交流の中で、健康で文化的な生活確保に寄与するための活動を実施しています。



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