おすすめアーティスト紹介 King Gnu
2018年メジャーデビューの4人組ロックバンド。久々の大物で音楽業界での期待値の高さはヒゲダンやあいみょん等を差し置いてトップクラスだろう。2019年当たりからまともなヒット曲がチラホラ出始め、邦楽復活の狼煙が上がりつつある現在、その先頭を走るのはキングヌーであるといっても過言では無い。デビューした瞬間から業界からの期待値は高く、各所でプッシュされていたが「白日」のメガヒットで一つ上のステージに行った感があるな。今後キングヌーが白日を越えるヒットを出すことが出来るかどうかは大注目である!あのミスチルもイノセントワールドの後トゥモネバを出せていなければ、DEENぐらいの感じで語られる存在だった可能性も考えると、次の展開はかなり大事だろう。期待は大きい!頑張ってくれ!
●天才フロントマンが率いるバンド
作詞作曲を手掛ける常田氏はかなり戦略的に売れる方法を模索、実践するタイプのようでここが他バンドと圧倒的に違う点だろうな。自分が特に感心したのは楽器隊の他にほぼボーカル専門の井口氏をメンバーに入れた点だ。常田氏本人も歌えるので井口氏が居なくてもバンドは成り立つ。にも関わらず正式にメンバーに誘った理由についてはやはり売れる為であり、井口氏のボーカルを「嫌われない声」「技術がある」「マス向きの声」とインタビュー等で答えている。実は売れる為にはボーカルは滅茶苦茶重要、というか最も売上に直結する要素なのだがバンドシーンではなぜか軽視される傾向にある。ゲスの極み乙女やサチモスが今のヒゲダンやキングヌーのステージへ届かなかったのは絶対ボーカルが中途半端だったからだと思うね(サチモスなんてマシな方だが・・・それでもヒゲダンやキングヌーと比較すると劣っている感があるな)。ボーカルの重要性に気付き、自分はメインを張らずに歌上手くんに任せるという判断は全ての中途半端ボーカルのバンドが見習うべき姿勢だろう。なにがなんでも作曲者、フロントマン、バンドリーダーが歌わなくても良いのである。またメンバー4人の内常田氏と井口氏の2人が東京芸大出身なんだが、常田氏は入学理由について芸大出身だとバンドの曲を聴いてもらうキッカケになるから等と答えている。要するに箔付けの為に入学したようだが勿論それだけでなく、オーケストラサウンドにも興味があったからとは言っているがにしてもデビュー前からプロデューサー気質で実に可愛げが無い奴だ(笑)。そしてまんまと売れているんだから恐ろしい。
●メインボーカル担当井口氏の特異なキャラクター
キングヌーはツインボーカルではあるが、ケミストリー等とは違い完全に半分ずつではなくメインは井口氏である。バンド内でメインで歌うというのはそれだけでも一番目立つわけだが、彼はそれに加えて面白キャラ的立ち位置も担当しているので余計に目立っている。高身長且つイケメンという事もあってバンド内での人気は一番でアイドル的なファンもかなり多い。熱愛報道があった際はそれこそ発狂する奴も多数いた!これには自分も驚いたが常田氏も驚いていたようでツイッターでそういうファンは要らんと吠えてたな。確かに要らんが資金調達には好都合なアホ共なので上手い事言ってコントロールしてクオリティの高い作品の為の養分としてキープしておいて欲しかったと思っちまった(笑)。ワーキャーファンに媚び媚びでも実力さえあれば文句は出まい。全っ然関係無いが芸人とかでも同じだな。
●個人的に好きな部分
・とにかく歌が上手い
メインボーカルの井口氏が上手すぎる!クソ繊細な抑えた歌い方とうんと歪ませたガナリ唱法の両方を使いこなせるのは凄い技術だ!それに加えてファルセットもパワーがあり、且つ生まれつきの嫌われない声質の持ち主とくればもう無敵である!このボーカルが生理的に無理という人は居ないんじゃないだろうか?それぐらい説得力のある強力なボーカルだ!もう一人のボーカルである常田氏も男らしいロックな声質で大好きなんだが…世間的には賛否両論、というか否の方が多いっぽいな。あまりにも井口氏と対照的なボーカルなので井口ボーカルがストライクな人にはあんま良さが分からんという自然な流れ(?)が出来上がっている。ドラゴンアッシュのボーカルとミッシェルガンエレファントのボーカルを足して2で割ったような声質でロックとの相性は抜群なんだがな。基本拡声器で歪ませてエフェクトがかかった状態で歌うので、この声が嫌いな人でもそこまで気にならんとは思うんだけどね。
・MVのクオリティが高い
その辺のミュージシャンとは比較にならんほどMVにもかなり力を注いでおり、クオリティも評価も高いのだ!それもその筈、king gnuの作曲者である常田氏が主宰するPERIMETRON(ペリメトロン)なるクリエイティブチームが楽曲の映像を担当しているからだ。MVなど外注、丸投げが当たり前なのでking gnuのように全ての曲で同じチーム(しかも自分が主宰している)が制作しているのは希少である。インタビューでGorillazが好きなどの発言もあるし、映像やアートワーク、ファッションにも一般的なバンドマンより遥かに興味があるのは間違い無いだろう。ジャケットとかも全部格好良いしな。
・常田氏がイケメン
常田大希で検索してみ?滅茶苦茶イケメンよ!竹野内豊とか降谷建志系の男らしいイケメンで、貫禄もあるし、ヒゲもあるしで言う事無しだ!他のメンバーもそれぞれ別のジャンルでイケメンだぞ!メンバーは不本意だろうがこれは顔ファンがついても仕方がないやね。やっぱMVのコメント欄見ると下らん大喜利とか色気がヤバい的な事言ってる奴もかなり多く、髭男とかのファンの方がマジメに曲聴いてる感じはあるなぁ。イケメンの弊害だ。
●個人的に嫌いな部分(主観/偏見/独断まみれ)
・フロントマン常田氏がキングヌーに専念していない
常田氏はスキルとモチベーションが高過ぎるが故に、キングヌーの活動だけに留まらない。その為キングヌーはリリースペースが割と緩やかでそれが若干もどかしいというのはある。またミレニアムパレードという別バンド、別プロジェクトもキングヌーと同時進行で進めているが、インタビュー等を読む限り常田氏が本当にやりたい音楽はこちらのプロジェクトでやるという事らしい。キングヌーは金儲け、資金集めとしての意味合いしかなく、ただデカくなる事だけを目標としている・・・と取られても仕方ないような発言もチラホラ。当然それだけでは無いに決まってはいるが、少しモヤっとはする。更にはJ-POPや歌謡曲を見下したような発言や、つまらんJ-POPばかり聴いているリスナーを俺達が教育してやろうというような上から目線の考えが透けて見える(気がする)。が、そんな捻くれたモチベーションでよくもあんな素晴らしいJ-POPが作れるもんだなぁと逆に関心するまであるぞ!これはガチの天才にしか成せない芸当である。
余談だが別プロジェクトのミレニアムパレードは完全に洋楽寄りのサウンドで歌詞も英語なのだが、外国に売り出したいのならむしろそういった要素はマイナスに働く気がする。king gnuのように日本の音楽の要素を前面に出した方が海外受けは良いのでは?と個人的には思う。海外に寄せまくって海外で成功してる人っていなくないか?やっぱ日本のガラパゴスな音楽の方が外人には新鮮なのではなかろうか。