リアル書店の新たな魅力:御書印プロジェクトと書店の未来
こんにちは、皆さん。今回は、リアル書店の魅力や、その魅力をさらに引き立てる「御書印プロジェクト」についてご紹介します。オンライン書店や電子書籍の普及により、街のリアル書店が減少し続ける中で、まだまだリアル書店には特別な魅力があります。その魅力を再発見し、リアル書店を元気にするためのプロジェクトが「御書印」です。
リアル書店の現状
まず、現在のリアル書店の状況を見てみましょう。日本の書店数は、2013年の15,602店舗から2023年には10,918店舗へと、約4割も減少しています。特に、小規模書店が減少し、その影響で街の文化拠点としての役割が失われつつあります。
一般社団法人日本出版インフラセンター書店マスタ管理センター 書店マスタ管理センター(https://www.jpoksmaster.jp/)の内部リンク「店舗数推移(店舗坪数別推移、新規・閉店推移等)」にて、店舗数の推移を確認できます。
出版物市場も厳しく、特に雑誌の需要がインターネットの普及により激減しています。それでも書籍市場はまだ健闘しており、高齢者を中心とした読者層に支えられています。
公益社団法人 全国出版協会 出版科学研究所(https://shuppankagaku.com/)の内部リンク「日本の出版統計」-「日本の出版販売額」にて、出版物市場の状況を確認できます。
リアル書店の魅力・メリット
リアル書店には、オンライン書店では得られないさまざまな魅力とメリットがあります。
偶然の出会いがある
リアル書店では、ふらりと立ち寄ったときに思いがけない一冊と出会うことができます。オンライン書店では検索結果に限られるため、意図しない本との出会いは少ないですが、リアル書店では本棚を眺める中で新たな発見があります。
書店の雰囲気を楽しめる
書店の空間には独特の香りや静寂があります。店内を歩き回りながら、本のページをめくる音や紙の匂いを楽しむことができ、これはリアル書店ならではの魅力です。
個人経営書店ならではのセレクション
個人経営の書店は、それぞれの店主のこだわりが反映されたユニークな品揃えが魅力です。地域に根ざした書店では、地元に関連した本や店主が特におすすめする本を見つけることができ、その書店独自の文化を感じられます。
書店員との対話ができる
書店員と直接話しながら、本のおすすめを聞いたり、購入の相談ができるのもリアル書店の魅力です。個人経営書店では特に、店主やスタッフの個性が店に反映されており、対話を通じて新たな本との出会いが広がります。
地域コミュニティの一部となれる
リアル書店は地域社会と密接に結びついています。イベントや作家との交流会などを通じて、書店は地域の文化拠点としての役割を果たしています。書店を訪れることで、地域の一員としてのつながりを感じることができます。
御書印プロジェクトとは?
そんなリアル書店を元気にするために始まったのが、「御書印プロジェクト」です。2020年3月に46店舗からスタートしたこのプロジェクトは、2024年7月現在、全国で506店舗が参加しています。
「御書印」とは、その書店独自のスタンプや印を押してもらえるサービス(現在300円)で、御朱印の書店版とも言えるものです。各店舗が工夫を凝らしたデザインやメッセージを楽しむことができ、コレクターズアイテムとしても注目されています。
御書印プロジェクトの現状
「御書印プロジェクト」は、X(旧Twitter)やインスタグラムで積極的に情報発信を行っており、Xのフォロワー数は5,400人に達しています。また、50箇所以上の書店を巡った「巡了者」は255人を超え、さらに300箇所以上を巡った熱心な参加者も2名いらっしゃいます。
自分は現在97箇所巡りました。
書店の垣根を越えて開催される「御書印フェア」を定期的に開催されています。各書店が選んだおすすめ本を一堂に集めた特別なイベントです。通常ではなかなか目にすることのできない他書店のおすすめ本を一度に楽しむことができるため、新たなジャンルや作家との出会いが期待できます。このフェアの魅力は、単に本を集めただけではなく、各書店の店主やスタッフが選書した「おすすめポイント」が添えられている点です。各書店のコメントを読みながら、興味を引かれる本を探す楽しみが広がります。
普段は訪れることが難しい地域にある店舗も含まれています。この機会に、遠方の書店がどのような本をおすすめしているのか、知ることができるのも魅力の一つです。
御書印を通じて、書店巡りを楽しむ人が増え、リアル書店への関心が再び高まっています。
リアル書店をもっと楽しもう!
リアル書店の魅力を再発見し、御書印を集めながら街の書店を巡ってみませんか?各書店ならではの個性あふれる御書印を集めることで、書店への愛着がさらに深まります。そして、書店での偶然の出会いがあなたの読書体験を豊かにしてくれるでしょう。
御書印巡りまでしなくても、一度お近くの書店に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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