丁寧な対応は接客側の豊かさから生まれる
以前、高級ホテルのスタッフの給料はそのホテルのランクに比してあまり高くない、といった話題を見かけたことがある。宿泊客は1泊数万円、十数万円という金額で泊まっているのに、スタッフは安めの給料で働いているのだという。
実際どこのホテルの給与水準がどうとかいう話でもないけれど、スタッフの働きには自分の勤めるホテルには泊まれるくらいの対価が支払われていてほしいなと思う。
これは何もホテルに限った話ではなく、車を売る人は自社の車を、家を扱う人は自メーカーの家をそこそこ余裕で買えるくらいの収入を得ているべきだと思う。専門機器のように扱う人が限られる商品ならともかく、生活上で誰もが利用するような商品なら、本人が買えもしないようなものを売ったり作ったりさせるのは無責任じゃないか、と雇う側は考えたほうがいい。
「これは良い品物ですよ! 私の収入じゃどう転んでも手が出ないですが」
みたいなところから買うより、
「これは良い品物ですよ! 私も愛用しているから間違いありません」
みたいに言ってくれるところから買いたいよね、と思う。
従業員が豊かであればこそ丁寧な接客やらおもてなしやらができるんじゃないだろうか。