待ってもいいかな、と思える秒数
パソコンやスマホでネットにつないでいて広告を一度も「邪魔だ」と思ったことのない人というのは、そうそういないんじゃないか。
大抵の人はコンテンツを無料または安価で享受するためにやむを得ないからと許容しているだけで、自分のネットライフ上、広告があったほうがいいか無いほうがいいかの二択を迫られたら、たぶん広告ナシを選ぶだろう。
その広告を出している会社の社長さんや、広告を制作しているデザイナーやクリエイター本人でさえ、プライベートのネット利用で広告を積極的に見たいとは思わない気がする。
画像がパッと表示されるタイプの広告もさることながら、鬱陶しがられがちなのは動画広告のほうだろう。画像広告はあまりユーザーの時間を奪わないが、動画広告は数秒~数十秒の時間を確実に奪ってくるからだ。
この動画広告、テレビCMと似たようなものと思われるかも知れないが、わりと違う。テレビは受動的に視聴するだけであるのに対し、ネットは能動的な作業を伴うからだ。つまり動画広告はしばしば「作業の強制的な中断」を伴う。何かを集中して進めようというときに、この中断はなかなか痛い。
そうしてみると、あまり広告の長さの問題じゃないのかも知れない。
とはいえ、1分の広告よりは30秒のほうがよく、それよりは15秒のほうがいい、というのはある。
自分の中でまあいいかなと思えるのは3~5秒だ。15秒ともなるとけっこう長く感じるし、30秒に至ってはハズレだと思ってしまう。あと、頻繁に出てくるのも勘弁してほしい。
普段なら数十秒程度は誤差だと思えるのに、動画広告だと長く感じられるのは不思議だ。広告を見るたび、時間の大切さを実感する。