真宗法語カレンダー 2023年5月 法語「失ったものを数える人あり、与えられたものに感謝する人あり」法話
本日は尊いご仏縁でございます。
本日は5月の法語「失ったものを数える人あり、与えられたものに感謝する人あり」とお言葉をご縁にお話をさせていただきます。私は僧侶になる前、当時お付き合いしていた方とお別れすることになりました。いずれ別れがくるのには違いありませんが、一生楽しかった日々は二度と戻ってこないと思い悲しみに暮れました。「悲しみの深さは思い出の深さに比例する」という言葉があるそうです。当時のことを思うと今でも悲しいと思うことはあります。
失ったものを数えてもいいと私は思います。人間はロボットではないので、失って次にすぐ切り替えるというのは難しいと思います。むしろ失ったものを数えるからこそ、その時に「あんなことがあった、こんなことがあった」と思わせていただくことが出来ます。その中で自分にしてくれたこと、教えてもらったことなどを思い、感謝して生きていけるのではないかと思います。
私は現在僧侶をしていますが、悲しみや苦しみを抱えながら、悲しい時も苦しい時も仏さまは変わることなく、その変わらない仏様の教えをお聞かせいただくなかで、生きる意味や方向性を仏さまに尋ね、間違いのない道を歩ませていただくことが出来るのではないかと思います。
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