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“コンデンサー”について(Fender,Made in Japan編)

みなさま、こんにちは。今回は日本製フェンダーに取り付けられているコンデンサーについて書きたいと思います。
馴染みのない方には一切馴染みのないパーツですが、楽器の「トーン」に取り付けられている部品になります。


トーンのつまみを回していくと高音域が削られて、モコモコしたサウンドになるアレです。
そして、モコモコしたサウンドにするために必要なパーツがコンデンサーになります。
種類は様々ありますが「フィルムコンデンサー」「セラミックコンデンサー」あたりが楽器で使われるコンデンサーです。
役割としては高音を通す役割があり、高音を通した先はアースにつながっています。
また、コンデンサーにはそれぞれ容量が記載されてますが、大きいほど低音を通しやすくなります。この数値とポットによってコンデンサーの効き方が変わってきます。


ここからが今回の本題となりますが、日本製フェンダーのコンデンサーは何が使われているのか?ということが唐突に気になったので主要モデルを一通り見てみました。

まずは「Made in Japan Traditional」です。
ジャズベースの中身はコチラ!

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0.047μFのフィルムコンデンサーでした。ヴィンテージフェンダーでみられる「Circle D」の値が0.05μFなので近い値をチョイスしていると考えられます。ちなみにジャズベもプレベも同じでした。

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意外だったのがポットがアメリカ製フェンダーでもおなじみのCTS製が取り付けられていました。


次は「Made in Japan Hybrid II」です。

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でかいです。オレンジ色のオレンジドロップです。楽器におけるコンデンサーのアップグレードの定番と言えるモデルです。数値は0.1μFでした。値としてはヴィンテージの「Red Dime」と同じですね。

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こちらもジャズベとプレベは同じでした。

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さらに5弦も同じでした。
あと、電装系のこだわりになるジャックにも注目です。接点部分が2か所ある「Pure Tone Jack」です。これによりシールドとの設置面積を増やして導通を良くしています。また、ホールド力アップしますので抜けにくくなります。

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最後に「Made in Japan Heritage」です。

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コバンザメみたいに取り付けられていました。

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またしても違うコンデンサーです。セラミックコンデンサーで0.05μFでした。これは「Circle D」同様の値です。見た目もそっくりです。


今回様々なモデルのコンデンサーを拝見しましたが、モデルによって値、種類を変えることで楽器に合わせたトーンの効きを狙っていることが分かります。
また容量の数値だけで測れないのが楽器の世界です。それぞれのピックアップやパーツによっても変化の幅が違うので実際に試してみることをお勧めします。


普段は気にしないと思われるニッチなパーツの世界を覗いてみました。
注意点としては、深みにはまると抜け出せない「沼」ですのでお気を付けください。


「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」byフリードリヒ・ニーチェ


今回もお付き合いいただき、ありがとうございます。次回もお付き合いいただければ幸いです。


八坂
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