Fender Custom Shop を選ぶ③

前回までの①と②で、ジャズベースの話が終わったと思いますので、今回はプレベの話になります！

プレシジョン・ベースの年式

プレベでよく見かける年式は、1957年、1960年、1962年あたりでしょうか。
違いは大体こんな感じです。

1957年式・・・ネックの太さがSoft"V"、指板なしのメイプルネック＆指板、アノダイズドピックガード搭載

1960年式・・・ネックの太さがOval"C"、スラブ張りのローズ指板、ピックガードは現行品でよく見るやつ

1962年式・・・ネックの太さがOval"C"、ラウンド張りのローズ指板、ピックガードは現行品でよく見るやつ

みたいな感じです。

1957年式の、「指板なしのメイプルネック＆指板」ってのがしっくりこない方もいらっしゃるかと思いますので、解説をば。

通常、例えばメイプルで作ったネックに、薄い指板の材を貼っているのですが、1957年式のこの場合は指板材がないってことですね。

つまり、1本の木材でネックと指板を賄っている訳です。
シンプルで無骨な感じですね。

これはFenderのベースではありませんが、メイプルネック、メイプル指板というとこういう見た目になります。

こちらはとあるFender Custom Shopのベース。
一本のメイプル材で、そのままネックと指板になっているパターンです。

ネックシェイプ＆ピックガード

ネックのシェイプですが、1957年式だけSoft"V"、1960年式と1962年式はOval"C"となっています。

このVとかCってのはネックを握る部分のカーブの表現です。
Cシェイプというと、丸みを帯びたなだらかなカーブ。
Vシェイプというと、三角形のような山のようなシルエットとなります。

Custom Shopに関していうと、Soft"V"シェイプは太くがっしりしたネック、OVAL"C"は平らなネックのシェイプとなっているので、OVAL"C"のネックの方が抑えやすい！という方の方が多い気がします。

そして、もう１つのスペックの違いがピックガードです。
1957年式の方は、金属製のアノダイズドピックガードが採用されていて、1960年式、1962年式では、現行品でもよく見かけるような、樹脂を素材としたピックガードが採用されています。

こちらがアノアノダイズドピックガードです。
ゴールドカラーが一般的ですが、カスタムカラーでブラックのパーツもあったりします。

こちらが樹脂製のピックガードです。
べっこう柄がイメージしやすいとは思いますが、黒でも白でも大体同じ素材のカラーヴァリエーションです。

ボディを大きく覆うパーツの素材が違うので、当然サウンドにも影響があるはずですが、個人的には検証不足だと感じているので、明言しません。

勿論、特定の個体に関してピックガードを交換する場合は、ピックガードの素材、厚さ、サイズ感は考慮した方がいいとは思いますが、数多のカスタムショップ製品の中から選ぶという観点で見るのであれば、木材やピックアップの差による音質の差などの顕著な違いを含め、総合的に音がどう違うのかという判断をすることになると思うので、ピックガードの差による音質の変化はそこまで考慮しなくてもいいのでは？と思っています。

が、ルックスの好みは大事です。
見た目が好きな方がいいと思います。

まとめ

スラブ張り指板、ラウンド張り指板に関しては前回か前々回でご説明したと思いますので割愛。
フィニッシュの種類に関しても同上です。

ちなみにジャズベース同様色々と例外がありまして、アノダイズドピックガードがついているけども、基本のスペックは60年式に則っている1959年式や、1961年式で販売されているモデルもあるので、まぁおおよその参考にしていただければ幸いです。

是非、皆さんも理想のFender Custom Shopベースを探してみてください！

工藤

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