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昔の曲をリマスタリング
学生時代からしこしこ作ってきた曲のReマスタリング作業をしている。
古いソフトウェア音源を去年暮れに買ったsampletank3の音色に置き換えたり、ミックスから再考したり割と手間をかけている。
10年以上やってきてたくさん音楽を作ってきたつもりだが、自分の基準を満たした曲は多くない。
数えたらボーカル曲で15曲、インストで11曲。たいした数ではない。
1フレーズだけ打ち込んで、やっぱやめた!となる事も多かったように思える。
誰かに頼まれたわけでもなく、ましてやこれで金を稼ごうなどとおこがましい思いもない。ただ、言葉にするにはあまりにも抽象的で、絵にするにはあまりに叙事的な。そういうしこりをスッキリさせたくて作ってきたように思える。
古い曲を年代順に聞くと加齢を感じる。歳を重ねるごとに自分の音楽も大人しくなっていくのが分かるからだ。学生時代の曲はフレーズにやたらと角があってギラついている。3rdアルバム(2013年)くらいになるとうんと大人しくなる。勢いでいったら確実に学生時代の頃のほうがある。それがうらやましくもある。
自分自身に嫉妬する、とはおかしな話だ。あの脳からドバっと音が漏れ出すような感覚が忘れられない。ここ最近、得られていない感覚だ。
音楽から3,4年ほど遠ざかった時期があった。その空白期間は本来、自分の音楽をうまく枯れさせる・老いさせるフェーズだったんじゃないかと最近思う。
そのフェーズにさしかかったころに音楽から離れてしまったことで、若々しい曲を作りたい欲求と老いた心身のギャップが生まれた。
本当は音楽をずっとやりたかった。でもそうしなかった。何故か。ライフステージが大きく変わり、その対応に追われていたからだ。自分が選んだことに悔いはない。だがもうすこしバランスを取るべきだったという反省はある。
さて、このリマスタリングした音楽を順次Youtubeへアップし始めている。まだまだ楽しいことがしたい、そう思う中年の初夏の夜。
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