【ヴォーカリストとして】連載コラム『GUITAR & NOISEその2の言いたい放題』#4
ヴォーカリストとして
俺はGUITAR & NOISEのヴォーカリストである。一部ギター、俳句、散歩の方が歌う曲もあるがほとんど俺が歌っている。
バンドの音楽が好きになってヴォーカルってカッコいいなとは思ってはいたけど「何よりも歌うことが好きだから」とか「憧れのヴォーカリストのようになりたかったから」とか「俺の歌でこの世の中を変えたかったから」とかそんな理由でなったのでは決してない。
結成当時俺は楽器を弾けなかった。相方はすでにギターが弾けた。メンバーは二人しかいない。パートはギターとヴォーカルしかない。だからヴォーカルとなったのである。
実はヴォーカル以外でバンドをやったことがある。高校ん時に相方が大学受験のためGUITAR & NOISEができない時にブルーハーツのコピーバンドに本当に短期間であるが加入したことがある。担当はドラムだった。
練習スタジオに観にいきたいと言っててドラムの子が来なかったので何かの拍子で代わりに叩かない?ってことになって中学ん時に習った小太鼓とシンバルの8ビートを基礎に曲の記憶を頼りにして見よう見まねで叩いた。
その後も何回か耳コピで叩いた。親にドラムを買って家で練習したいと言ったら大反対されたため枕をスネア代わりにして練習した。
その後練習スタジオに来なかったドラムの子のことやGUITAR & NOISEのこと等もあったからコピーバンドを脱退した。脱退後ヴォーカルでもギターを弾けるといいなと思いギターを手にした。まあギターなら家で練習できるなって思ったし。ギターを始めた理由も「ギタリストになりたいから」という理由ではなかった。
ギターを始めて思わぬ副産物が生まれた。曲を作れるようになったことだ。それまでは歌詞を書いて相方に曲をつけてもらっていたが自分で作詞作曲ができるようになった。これはバンドとしても幅を広げることができたと思っている。
俺は憧れのヴォーカリストとかシンガーってのがいない。歌がうまくてもただ歌っている人に憧れたり好きになったりしない。ようはその人がどんな音楽をやっているかである。あとヴォーカリストでもどんな曲を書いているか、歌詞を書いているかということでも好きになったりリスペクトする。
俺が歌っていることについて褒められればもちろん悪い気はしない。むしろうれしいといえばうれしい。でもどっちかというと書いた曲や書いた歌詞を褒められる方がうれしいんだ。
だからヴォーカリストとかシンガーってのはむず痒い。あとシンガーソングライターってのもむず痒い。もし自分が作った曲で他の人の方が良かったとしたら俺が歌わなくてもそれでいいと思うからね。機会があれば自分が作った楽曲を他の人に歌ってもらうといったこともやってみたい。
でもお前GUITAR & NOISEのヴォーカリストだろって言われればそりゃそうだ。ヴォーカリストで間違いない。
この世に俺よりも歌うのがうまい人間はいくらでもいるし、GUITAR & NOISEの曲も俺よりうまく歌う人間もいくらでもいると思う。でもバンドをやっている以上下手なのは嫌だ。下手よりうまい方がいい。
ではヴォーカリストとしてである。
GUITAR & NOISEの曲には俺のヴォーカルなんだというところはこだわってやっていきたい。
それはあえてヴォーカリストとして言いたい。