『ぼくらワールド解体新書』(5)体のこと③
ぼくらは1秒間に何兆の何兆倍回化学反応をしつつ生きている。手の平を見てみても、そんなことが起こっているようには思えないから、なんだか変だ。
化学反応ってどんなものだろう?
ぼくが覚えているのは、理科のマグネシウムの燃焼実験で酸化マグネシウムを作ったこと。炎の熱でめちゃくちゃに光っていたのがすごく印象深かった。
酸素がくっついた分マグネシウムは重くなるんだけど、当然反応はマグネシウムと空気中の酸素の量に比例する。
つまり、空気中にいくら酸素があっても、酸化マグネシウムができる量はマグネシウムの量に比例するわけです。
食べたり飲んだりして、ぼくらの体の中に取り込んだ元素も同じで、お互いにくっついたりして化学反応を起こすには、そのくっつく先がなければ元素同士はくっつけないわけです。
ぼくらが食べたり飲んだりして取り込んだものは体の中で化学反応を起こし、体の材料になります。しかし、体の材料になるからといって取りすぎると、むしろ体の材料となったものが体を壊す原因になったりします。
つまり、ただしくつながる先がない場合に体に悪い化学反応を起こす場合があるということです。たとえばビタミンAは必須栄養素ですが、多すぎると目に障害が起こります。
また、ぼくらが生きるための必須ミネラルとしてNa(ナトリウム)があります。Na(ナトリウム)は塩から摂取できます。その塩も取りすぎると、体を壊します。
例えば健康に良いと言われているひじきですが、ひじきには発ガン性の無機態ヒ素が含まれています。しかし、ひじきは体にいい面もたくさんたくさん持っています。カルシウムやマグネシウム、カリウムなど体をつくるために必要なミネラルがたくさん含まれています。
つまり食べ物の中には食べることで健康を害する成分と体を健康にする成分が入っているということです。
なんでもバランス良く食べるのが大事ということですね!
ということで、また次回。