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『ぼくらワールド解体新書』(13)狩猟採集時代

約10万年前、アフリカを出て世界各地へ移動を開始したホモ・サピエンスはネアンデルタール人と出会いました。ネアンデルタール人は ホモ・サピエンスとは別に進化した人類種で、ぼくらとおなじように言語をあやつり、小型の打製石器をつくって狩猟採集しつつ暮らしていたと考えられています。ネアンデルタール人と出会ったホモ・サピエンスはネアンデルタール人とまじわり、混血しました。

その後、何が原因かはっきりはわかりませんが、2万8000年ごろにネアンデルタール人は絶滅してしまいました。

ネアンデルタール人の暮らしとホモ・サピエンスの暮らしには特に違いはありませんでした。おなじように狩猟採集しながら暮らしていたのです。

ホモ・サピエンスの生活に変化がでてくるのは、ネアンデルタール人が絶滅するあたりからです。技術的な点では、弓矢が3〜2万年前に、粘土を焼き上げてつくる土器は1万6000年前ごろ(紀元前1万4000年)には使われるるようになりました。いずれもネアンデルタール人が発明しなかったものです。

現代にものこる狩猟採集民の人々の生活から推測すると、男性が狩猟、女性が植物を採集して食糧を集めていたと考えられています。一部の場所では、採集植物がより多く育つように、一部の森林や草原を火で焼く火入れ農耕も行われていました。食べるのに足りる量の食糧があれば、狩猟や採集作業は行わなかったと考えられています。

狩猟採集時代は5〜数十人がひとつの集団となって暮らしていました。人類全体の人口も今と比べるとはるかに少なく、2万年前で50万人ていどであったと予測されています。

狩猟採集時代の生活は、獲物を狩り、木の実などの植物を採集して暮らしていました。と言っても毎日動物を追いかけたり、毎日木の実を集めていたわけではありません。

気候が良い時は集めた木の実などはあまりました。食べ物がなくなってきたら、木の実など採集し獲物を狩っていたようです。この生活はネアンデルタール人と暮らしていたころも同じでした。

獲物や木の実などの植物が少なくなったり、気候の変化などに合わせて移動をしながら生活していたと考えられています。



それでは、また次回!


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