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【後編】元銀行員が語る「支店」と「ナンバー部」の圧倒的な違い7つ

こんにちは!

このnoteでは、現役銀行員や銀行出身者の方向けの副業ノウハウをお伝えしています。

今日も、支店とナンバー部の違いの続きをお話ししたいと思います!
(前半記事は以下をご覧ください)

⑤人材の層が違う

支店:若手が多い
ナンバー部:ベテランが多い

一般的な支店の構成は、支店長・副支店長・課長・担当者といったイメージですが、ほとんどの担当者は役職のない若手行員が多いのが特徴です

一方、一般的なナンバー部の構成は、部長・副部長・次長・担当者といったイメージですが、支店だと副支店長や課長を張っているような人材が担当者になっています。必然的に副部長・次長は支店長級、部長ともなると役員待遇の人も結構多いです。

ONE PIECEの海軍本部と支部では、同じ階級でも3ランク違う扱いらしいのですが、それと同じようなことが銀行でも起きています。

⑥本部支援の厚さ

支店:本部の人から煙たがられる
ナンバー部:本部の人がすごく丁寧

お客様からヒアリングしたニーズについて、法人RMの手には負えないことが度々あり、本部の商品を担当する部署に助けてもらうことが多いです。

支店時代は、本部の人に案件を話しても、忙しいアピールをされて取り合ってもらえなかったり、最悪なケースでは電話の折り返しがない、連絡がつかないみたいなケースが起きてました。
本部の担当者も、たくさんの部店を担当しているのである意味仕方のないことなのですが、お客様の立場に立つ法人RMとしては、対応してもらえなくて悔しい思いをしたのを今でも覚えています。

それに対してナンバー部の場合は、邪険に扱われるケースは一切なし。電話やメールのレスポンスも早く、直接対面での案件検討会も頻繁に行われていました。
これは、本部の担当者にも収益目標が貼られている中で、ナンバー部の取引先がなければ収益目標が達成できないという現金な思いがあるためだと思います。本部支援が手厚いと、その分お客様への提案の幅も広がるため、担当者としては非常にありがたいですね。

⑦支店⇄ナンバー部同士の扱いが違う

支店:ナンバー部からの扱いが雑
ナンバー部:担当者の対面が支店長になることも

ナンバー部の行員の中には、支店の行員を下に見ている人がいて、「支店の人間は教育しないといけない」「こんなことは支店の人間にやらせておけばいい」みたいなことを言う人がいました。また、ほとんどのナンバー部の行員が、「支店には戻りたくない」と言っていました(ちなみに僕もそう思ってました)。

一方、支店のナンバー部に対する扱いは、非常に丁寧でした。何か取引先に関して問題が起き、ナンバー部と支店の間で会話が必要になった場合に、支店長とヒラ担当の私が会話をする、みたいなこともありました。それだけ支店がナンバー部を丁重に扱っていることがわかります。

自社の取引店は、ナンバー部がいいのか、支店がいいのか

以上、支店とナンバー部の違いを、元銀行員の視点から語ってきました。

では、ここで視点を変えてみて、お客様の立場から見たときに、ナンバー部と支店のどちらに担当してもらった方がいいのかを考えてみます。

私は、「基本的にはナンバー部だが、そうでないパターンもある」と考えております。

一定以上の売上規模であれば、ナンバー部に担当してもらった方が間違いなく良いです。

ただ、売上規模が「中途半端な規模」だと、ナンバー部の担当が全然来訪しない、みたいなことがありえます。
これは、ナンバー部の担当者には莫大な収益目標が貼られているので、それを達成できそうな取引先(=稼げそうな先・資金ニーズが大きい先)を手厚く支援する一方、「中途半端な規模」の取引先にはなかなか手が回らなくなってしまいます。

そして、ナンバー部にとって「中途半端な規模」の取引先も、支店では優良な取引先になる可能性が高いということです。支店であったとしても、担当者や支店全体がお客様に対して持つ熱量が高ければ、お客様にとって「使える銀行」になるかと思います。

鶏口牛後パターンもあるので、気をつけましょう、というお話です。



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