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どうして台湾シナモンの葉っぱは甘い?
みなさんはシナモンの葉っぱを見たことがありますか?シナモンと聞けば、思い浮かぶのはステック状に丸められた茶色い皮ですよね。どうしてわざわざ皮をスパイスに加工しているのでしょうか?葉っぱには利用価値はないのでしょうか?今回は、少し深いところまで踏み込んで台湾シナモンの良さをお伝えしたいと思います。
1. 歴史に見るシナモンの役割と発展
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爽やかな甘味と芳醇な香りとスパイシーさを併せ持つシナモンは、世界で最も古くから活用されているスパイスの一つであると言われています。記録によると、紀元前2000年以上も前に、エジプトからシナモンを求めて船を出していたのだそう。シナモンのもつ強力な防腐作用は、冷蔵庫や氷のなかった時代に生ものを保存するのに重宝していました。エジプトでは、それよりもっと前紀元前4000年前より遺体に処理を施してミイラを作る文化がありましたが、その際にもシナモンが利用されていたと文献からわかっています。そのか様々な儀式に登場したシナモンは、当時の人々にとっても欠かすことのできないスパイスだったことが想像できます。日本にシナモンが紹介されたのは8世紀前半のことで、その際シナモンは「桂心」という名前の漢方薬の材料として重宝されました。
2. シナモンは世界に何種類あるのか?
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シナモンはクスノキ科クスノキ属の熱帯常緑樹で、私たちが普段シナモンとして認識している商品に使われているシナモンの品種は主にカシアシナモンとセイロンシナモンの2種類です。この二つの品種はどちらも幹の内側にある柔らかい樹皮の部分のみを使用します。この部分は乾燥させると自然とまるまる性質があるため、そのまま乾燥させたものは「シナモンステック」として、それを研磨したものは「シナモンパウダー」として流通しています。ですが、他国には各国固有のシナモンの品種が自生しており、例えば日本国内にも「琉球シナモン(カラキ)」や「ヤブニッケイ」などの固有種が存在しています。そして台湾固有種のシナモンが桂guiが研究開発している台湾シナモン(台灣土肉桂)なのです。台湾土シナモンには環境保全の面からも、経済的価値からも多くのメリットがありますが、それだけではなく美味しさも無視できません。
3. 葉っぱが自然の中の天然のデザート?
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台湾の田舎の方に行くと、台湾シナモンの木が自生しているエリアに遭遇します。農業が盛んな地域であることが多く、農民のおじいさんおばあさんは口々に昔やまでお腹が空いたときは、みんなで台湾シナモンの葉っぱをおやつ代わりにかじったと懐かしそうに話すのだそうです。葉っぱがおやつになるのか疑問に感じる方もいるかと思います。実は台湾シナモンの葉はかじると仄かにシナモンのフレーバーが香る以外に、天然の甘味成分が含まれておりキャンディのような甘さが口に広がるのです。そのキーとなる成分が「シンナムアルデヒド」です。
4. シナモンの香気成分「シンナムアルデヒド」
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シンナムアルデヒドとは、シナモンから得られる香りの成分で、私たちがシナモン!ときいて真っ先に想像するあの独特な香りの源でもあります。通常はシナモンなどのクスノキ科の植物の樹皮から採取されることが多い成分でなのですが、台湾シナモンの木の葉にはこのシンナムアルデヒドが豊富に含まれているため、濃厚な香りを必要とするキャンディーやアイスクリーム、チューイングガム、清涼飲料などに活用されています。健康面でも、血糖値を下げた、お腹の調整をを整える性質を持つすばらい成分です。台湾土シナモンの葉に存在している成分のうち約8割がこのシンナムアルデヒドであることから、台湾シナモンの葉を加工してお茶に変えるととても甘みが深く美味しくなるのです。
まとめ
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実際に飲んでもらう前に言葉で説明するだけでは台湾シナモン茶の良さはなかなか伝わりにくいのかもしれません。いつか日本でも沢山試してもらえるチャンスがあれば良いなと思っています。