リヒター、クーンズ

リヒターは近代美術の作品や新聞記事をなぞりながら、それまでの美意識や価値観の無意味性をポストモダンの現代に、近代美術に対する批評として表現した。

ポストモダン、ポストポストモダンの時代性を表現している作家は他にもいると思うが、リヒターとクーンズがアートマーケットの世界で圧倒的に成功しているのは製作の技術が圧倒的に優れているからだと思われる。古典派の時代の価値観と五世紀経った現在も美術に対する価値観はあまり変わっていないと思う。マーケットでは技術に価値を見出すようで、芸術が根付いていない日本でも勿論作品やコンセプトではなく、材料費、技術力、労働力に対価を払う。作品、コンセプトの価値でマーケットに流通している作家は無数にいると思うが、この二人が現代美術家としては、突出していると思ったので。

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