
諏訪敦「眼窩裏の火事」 府中市美術館 12/17〜2/26
ポスターを見た感じだと写実というより、もっといろんな要素がありそうだったので見に行った。

写実だと前にホキ美術館に行ったのと磯江毅の図録を買ったくらいで、あまり興味がなかったがとても有名な人らしい。

死生に関するものが多い。
死を隠すのが得意な現在においてはすごく目を引く。

写実画はよく写真でいいじゃんみたいなことも聞くけど、当然写真とは違う。
写真と絵画、現実と想像の間を微妙に揺れ動いているように感じる。
グラスにはカメラや人影はなく、柿には死臭が漂っていた。

作家のメモ書きなどもあっておもしろい。
口の中に引き出し線があって「終わりのない空間」と書かれてあった。
老いた肌は凄まじい描き込みが必要で、一つの模様として見入ってしまった。
以前から遠近法は絶対なのかということに疑問があった。
写実画は遠近法に乗っ取って描かれていると思うが、本当にそれが写実なのかということ。
人間の考え方のような気もするけど、カメラができて正しいと証明されたのだろうか。
関係ないところで引っかかってしまう性格。
とはいえ、都内ではなかなかないタイプの企画展でおもしろかった。が、気づいたら最終日。
次はもっと早く行かないと。
※撮影不可のため以下より引用
pen
https://www.pen-online.jp/article/012340.html