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小西真奈 「Wherever」 府中市美術館  12/14〜2/24

新作、近年の作品から遡って初期の作品まで展示されている。

最近の作品と初期とでは作風が全然違う。
自由な筆使いと抽象画に近い雰囲気にただの風景が魅力的に感じる。
これで成立させられるんだから、センスとかバランス感覚がすごい。

題材が何の変哲もない風景である以上、絵画そのものが彼女自身をかなり反映しているのだろう。
昔見た記憶の中のような曖昧さが心地いい。
動植物、物の区別なく、一つの景色として、影も雲も人も一つとして感じることができた。


初期の作品は写実的だが、なんだか違和感がある。雄大な自然と人間と色彩、遠くのものも正確に描いているからかな。
はっきりとしたコントラスト、迷いのない色調とは裏腹に不穏な感じもして惹きつけられる。

初期と現在、同じような岩場の絵でもまったく違うのもおもしろい。人間の変遷を見ている感じ。
絵画への認識が広がった気がした。


※撮影不可なので以下より引用
府中市美術館
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/tenrankai/kikakuten/Konishi_mana.html

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