野又穫 continuum 想像の語彙 東京オペラシティ 7/6〜9/24
オペラシティでしか見ない好きな作家が何人かいる。
野又穫もそのうちの一人。
オペラシティ独自の目線が光る。
現実にはない建物が、その精密さによって説得力をもって迫ってくる。
すべてが存在しない建物。その建物には人がいない。(一つだけ後ろ姿の人がいたが)
建物だけの純粋な世界は作家の頭の中をこれでもかと見せつけられているようだ。
すごく幻想的でちゃんと創られた建物のように見えるが、意味がありそうでなさそうな、なんとも言えない気持ちになる。
意味とは何かを考えさせられる。
人間は意味を求める生き物だと思っていたが、そうではないのかもしれない。意味がありそうと思えるなら、それでいいのかもしれない。
現実とは何か、想像もまた現実だと私たちに突きつけている。
静かにすごしたい日にとても似合う企画展だった。