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思えば遠くへ来たもんだ

今日はひな祭り🌸ですね

ひな祭りというと、やっぱり子どもの頃を思い出します。子どもの頃は毎年、母の飾ってくれたひな壇の前で写真を撮っていました。成長の記録ですかね? そういった写真が結構あるので、母は写真を撮るのが好きだったのかもしれません

「お嫁に行くときに持っていくんだよ」といわれた雛人形は、未だ実家の押し入れの中にあります。そして我が家には、娘のための雛人形が和室の押し入れに入っている。そう、出していない

娘は雛人形を怖がって、出しても喜ぶことはなかった。枠をくんんで、お人形並べるの、結構大変なのに・・・・
対する息子の5月人形は、等身大の若武者人形で、これもまた7段飾り並みの高さと幅がある。わたしの最初の嫁ぎ先は、大きな農家だったので見劣りしないようにと、どちらも両親が選んでくれたものだった。がんばったなぁ

大きくなったからといってお人形に対する気持ちが変わることなく、故に、高校を卒業した年を最後にどちらの人形も出していない。年に一度のことなのに、お人形さんたち拗ねてるかしら?
雛人形をちゃんと出してあげないと「婚期が遅れる」なんて言われたり、鯉のぼりをあげないと「出世できない」なんて迷信があるけれど、それも時代にそって変わってきているようにも思うのだけれど、やっぱり気にしてしまうなぁ…そこが昭和ということかしら
でも正直、今の和室は荷物がいっぱいで、ひな壇を広げるスペースがなくなっているのも事実。なんだか申し訳ないけれど

離婚をした時、雛人形と若武者5月人形は嫁ぎ先に置き去りにしてきちゃったから、手元から離れていた時期が数年ある。でも、相手方の結婚妊娠を機に「引き取ってくれ」と言われて、当時は借家暮らしだったのでしばらく妹の家の押し入れを間借りしていた
一度くらい、飾ったこともあったかもしれない。だから、うちの雛人形と若武者は3か所で飾られていたことになる。それもなんだかすごいことで、旅するお人形というわけだ。子どもたちがそう転々と、あちこち振り回されないといいと思うけれど、息子はすでに転勤の多い職場にいる

年頃になると、みんなひとり暮らしをしたくなる。田舎だと「なにもない」「つまらない」という理由から、そう思う気持ちは華やかな都会よりも強いかもしれない
でもわたしは、逆に家を「出たくない」と強く思っていた。なぜってそれは、全く想像がつかなかったし、ひとりじゃ「なにもできない」と思っていたから・・・・自分で考えて、自分の稼ぎで生活するっていうその辺のところに、まったくビジョンが見えなかった
だから婿養子も視野に入れてた。ふたり姉妹だったから…小さい頃からわたしには「跡取り」とか「総領娘」という言葉がついていた。だからというわけではないが、むしろ結婚は、婿養子しか考えていなかった10代のころ。それもよくは理解していなかったけれど、田舎ならでは…の話

妹には昔から、本人も忘れているくらいの大きな夢があって、わたしが家に残ることを前提に、自分は北海道とかとにかくひろ~い、隣の家も見えないくらいの広大な土地に嫁いで、オーバーオール姿で牧場をする。そこで、の~んびり生活するとずっと言っていた。だからわたしが家を出ると決まった時は、散々恨み言を言われたし、わたしの旦那さまになるひとにはつらつらと文句の手紙を書いていた。もちろん祝福はしてくれたけれど、なんだか後味の悪い結婚だった
でも、それっぽいドラマ観て思うのは、牧場は絶対にの~んびり生活なんかできないということ。理想と現実ってやつ

そして結果は、まったく違う生き方を選んだわたしたち・・・・

頑として「家を出ない=父の傍を離れない」と思っていたわたしは、恋は盲目とばかりに、ヒロイン願望? 気取って、ちょっと逆らってみたくて止められることが前提で、我を通して長男の家に嫁いだ止められなかった。上っ面だけの反骨精神では世間の風は冷たいどころか嵐のようで、お約束のような失敗をしてシングルマザー
でもさすがに実家に戻ることはできずにアパート暮らしを選んだ。そのまま実家近くに安穏と住まうつもりが、運命のいたずらってやつが気まぐれにやってきて、なんの因果か再び結婚、更には他県に引っ越し ⇐ これがいちばん驚いた

・・・・な~んて、絶対にありえない生活をしてる。これが現実
子どもの頃に思い描いていた未来とはまるで違う。みんなそんなものだろうか?

うまづらが好きな妹は、どういうわけか全然タイプと違う細身のイケメンと結婚して、牧場ではないところに住んでいる。まぁこれは想定内というか、そういうものだよね笑

わたしの実家は田舎町。昔はコンビニすらなかった。隣の村は数年前まで信号機がひとつしかなかった。そんなところだから、未だに跡取り問題その他で家に固執する考えが残る場所
そんなところで育ったわたしは、核家族の多い場所での暮らしは衝撃だった。大家族ではなくても、3世帯が当たり前の環境で育ったわたしは、アパートに子どもと3人でいるだけでものすごく不安だったから、そういう家族の形が当たり前の環境にいつまでも馴染めなかった
今はすっかり慣らされて、随分と楽な暮らしをさせてもらっていると思う。しがらみという点で・・・・

いろんな考え方があると思う
親を思って家を守るひと、そういうものだと思って結婚を選ぶひと、後から出たり入ったりで揉めるひと、家出同然で自分を貫くひと、散々粘って思うように運ぶひと、でも結局自分で選んだ道、選んだ相手、選んだ結婚、選んだ未来。人生って本当に、先のことは解らないんだな~って話

これって、まだまだこの先もつづく・・・・の?

遠くっていうのは、場所のこともあるけれど、自分の思い描いた望んだ未来とは全然かけ離れているところっていうこともある
まさか実家から離れるとは思っていなかったけれど、おかげでわたしは随分と成長したように思う。まぁちょっとずつだけど

この先、またそういう「遠く」が待っているのかしら?
楽しみのような、そうでもないような、なんとなくそんなことを考える桃の節句🍑



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たゆ・たうひと
いつもお読みいただきありがとうございます とにかく今は、やり遂げることを目標にしています ご意見、ご感想などいただけましたら幸いです