”彼”の事情~粧子side
「ねぇ、あなたのお友達、そろそろ留学先から帰って来るんじゃない?」
「そうなんだよなぁ…住むとこ決めないと」
「私のところにくる?」
「なんで?」
「なんでって…。ねぇ、私あなたに一度聞きたかったんだけど」
「あ、俺も」
「な、なに?」
「なんで俺たちいつも一緒にいないとなんないわけ? 別にいいんだけどさ、お前といるとみんな遠慮すんだよな」
「なんでって…そりゃ邪魔しちゃ悪いと思って遠慮してるんでしょうよ。ていうか、当然じゃない? 私たちつきあってるんだから」
「え、俺らって