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うたかたの…

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短編…より短いかな。小話かな 詩…とか、心のささやきとか
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2019年3月の記事一覧

そわそわ・・・

夜、そわそわする なにか、予感のようなものを感じて どこかに行きたくてそわそわする だれかに逢いたくてそわそわする 化粧をしてみる 誰かが来た時のために、お気に入りの服を用意して 鏡に向かってそわそわしている そんな夢を見る 窓を開ける 窓を開けて、車の音に耳を傾け、電話の音に耳を澄まし、鏡を見る そわそわしている…けれど、誰も来ないし、電話もならない 雨なんか降っていると、もっとワクワクする 屋根を叩くしずくの音が足音に聞こえてくる ベッドの中でいちいちビクビクしてい

一方通行

ケンカした でもケンカにならない ケンカにならないから、イライラする だから、悪いのはいつもわめいてるあたし 落ち込む前に、反撃して見せろよ 困らせたくないのに  そう思っていても、 無理なことは言えないと解っていても、 抑えきれないわがままと、 いとしさのジレンマ 傷つけてる でも謝らない 優しいにもほどがある ばか、の~天気 日頃の言葉の足りなさが、 いつもあたしを惨めにする もう少し、気の利いたこといえないのかしら まったくボキャブラリーが足り

罪悪感が美しい

しあわせってなんだっけ? ただ洗濯を干したくないだけ ただ無性に眠たいだけ 具合悪いと言って通じた頃が懐かしい あの頃は本気で心配してくれた 少なくとも罪悪感がまだあった ほんとに調子が悪くても 今はただだらけてるだけと言われてしまう あの頃に戻りたい、罪悪感を感じたい ただやりたくないだけ 自分だけじゃないのはわかってるけど 心配してくれないと、罪悪感も感じない 罪悪感を感じていたい 嫌悪や憎悪みたいな汚いものじゃなく なに、罪悪感っていい言葉だっけ? ただ