What is "BRAINIAC"(ホワット・イズ・ブレイニアック)
(休憩中)
正解は、『BRAINIAC(ブレイニアック)』
いや。クイズ番組「ジェパディ!」の流儀に則るならば、こう答えるべきだろう。
"What is BRAINIAC?"
(下書きここまで。)
◇ ◇ ◇
・アメリカの長寿クイズ番組「ジェパディ!」では、このように「疑問形で答える」形式のクイズ問題が出題され、三人の出場者が優勝賞金を目指して競いあう。(とはいえ、こんなに問題文は長くはないのだが。。)
・この本、アメリカクイズ史に輝く名著『BRAINIAC ~adventures in the curious,competitive,compulsive World of Trivia buffs~』(以下、単に『ブレイニアック』。)は、「ジェパディ」を始めとした、クイズ番組での生涯獲得賞金額世界一(のギネス記録保持者←要確認)として知られ、今や同番組の司会者を務めることにもなったクイズ王ケン・ジェニングス氏が綴る、自身が成し遂げた驚異の記録「ジェパディ!」74連勝に至るまで、そして至ってからの出来事、加えて、アメリカにおける「クイズ界隈の文化歴史」、すなわち"TRIVIA"(トリビア)の歴史に関する少し不思議なお話とが、クイズ界隈出身の彼ならではの軽妙な文体で、全16の章にかけて交互に続いていく構成となっている傑作的著作である。
・「ジェパディ!」74連勝という驚異的記録を打ち立てるまでのドラマの数々、彼のバックボーンとなったアメリカ「QuizBowl」の歴史、米国クイズショウの歴史と皆さん大好きチャールズ・ヴァン・ドーレンのお話、クイズブームを彩る数々のクイズ問題集のお話、クイズ問題の作問論、ノスタルジア杯に端を発する「トリビア」ブーム、大ヒットし社会現象にまでなったボードゲーム「トリビアル・パシュート」のお話、夜明けから日暮れまでクイズ一色に染まる町。いずれも、アメリカクイズ史の理解に欠かせない、興味深いトピックが目白押しである!
・そして、このnoteは、「What's "BRAINIAC"?」という問いへの理解を助けるclue(ヒント)として書かれた、ぐだめき的雑文である。
・つまりは、まぁ、読書ガイドを兼ねた書評なのだが、より『ブレイニアック』、そして「トリビア」という文化を取り巻くアメリカクイズ史の一面への理解を深める支えとしてお目通し頂ければ、幸いである。
◇ ◇ ◇
本書の構成
・本書の構成は、16の章と、巻頭の「著者まえがき(Author's note)」、巻末の「あとがき(Acknowledgements)」、「註釈(Notes)」に加え、本書で取り上げたトリビア周りの出来事をタイムライン式にまとめた「トリビア史年表(Trivia Timeline)」となっている。
・各章の詳細な内容は、続く別のnoteでぐだめくとして、ブックガイドなので概要だけ触れていこう。ちなみに、あまり詳しく書きすぎると、翻訳みたいになってしまうので、面白ポイントだけ触れていく。
・詳細な内容は、是非とも書籍を取り寄せるなりして、自分の目で確かめてほしい。
(ちなみに、アマゾンKindleの電子書籍版もあるので、電子書籍いける方はそちらでもどうぞ。ペーパーバックなら2,200円、Kindleなら1,400円で買えるので、是非。英語の教材を買ったと思えば安いものぜよ(*´ー`*))
・以下、16の章の概要。
・章題は総て「What is ◯◯?」と『ジェパディ!』で出題されるクイズの形で統一されており、遊び心満載の彼の知性が滲みでている。
好奇心に満ち満ちたトリビアの世界へ、いざゆかん!
第1章 What is AMBITION ?
・著者ケン・ジェニングスが、憧れのクイズ番組「ジェパディ」に出場してやるぞ!という野望を叶えるために、オーディションを受けに行くまでのお話。
・クイズ番組に出場してやるぞ!と言っても、実現するには様々な障壁がある。ユタ州に住む一介のSE(システム・エンジニア)には仕事もあるし、妻と生まれたばかりの息子という2人の家族もある。オーディションを受けに行くには、ユタ州からアリゾナとの州境を超えて、はるか西海岸のロサンゼルスまで行かねばならない。そしてなにより、オーディションに受からねばならない。となれば、長旅を共にする力強い相棒が必要だ。
・果たして、ケン・ジェニングスは相棒を見つけ出し「ジェパディ!」のオーディションを受けに行くことができるのか?伝説の74連勝記録への旅路が今、始まる!
・トリビアオタクな筆者の生い立ちと共に語られる、「トリビア」へのオタク語りは必見である。
第2章 What is AUDITION ?
・遂に「ジェパディ」のオーディション会場に着いたケン・ジェニングスと彼の親友アール・カーヒル。
・果たして、試験の出来はいかに?クイズ番組である前にクイズショーである「ジェパディ」の面接を、彼らは通過し出場候補者リストに載ることが出来たのか?
・驚愕の結末が彼らを待ち受ける!乞うご期待!!
第3章 What is ERUDITION ?
・この章にサブタイトルをつけるなら、「私はどこでクイズの知識を身に付けたのか?~クイズボウルの歴史を紐解く~」となろう。
・この章が「クイズボウル」をメインで取り上げているように、概ね奇数番目の章は、自身の生い立ちと絡めつつ特定のトピックを扱うセクションとなる。ジェパティの話はともかく特定のトピックだけを拾い読みしたいのならば、奇数章に目を通すとよい。
・ブリガムヤング大学のクイズボウルチームに所属していた経歴をもち、今でもクイズボウルの運営を手伝う著者が、アメリカのアマチュア?クイズ界であるクイズボウルの世界を語る、アメリカクイズ史を語る上では外せない基礎資料である。
・クイズボウルの起こりから、隆盛、衰退。カレッジボウルへの失望と自分たちの手によるクイズ界の創設運動まで。ここらへんは、日本のクイズ界で起きた動きも似たようなものがあり、日本のテレビのクイズ史が欧米のクイズ番組に源流をもつのと同じように、その後の展開も似たようなことが起こるのかと、一通り知るとなかなか面白いことが起こっている。
・本書には直接記載はないが、QBwikiをみるとわかるように、初代のカレッジボウルを立ち上げたドン・レイド氏が第二次世界大戦での兵士訓練プログラムから発明したクイズフォーマットが全米でヒットし、英国でも大ブームとなりユニバーシティ・チャレンジなどのクイズ文化として定着し大成功を修めた話や、逆に今度はベトナム戦争のせいで、ゼネラル・エレクトリック社への不買運動が起こった結果、同社がスポンサーをつとめていた「GE College Bowl」が放送中止となり、アメリカでクイズボウルロスが起こる話なんかは実にドラマチックである。
・また、そのクイズボウルロスを救うべく立ち上がり、今日に知られるCBCI(カレッジボウルカンパニー)を立ち上げてアメリカのクイズ文化を支えたのが、かのドン・レイドの息子であるリチャード・レイドだったというのは実にドラマチックな話であり、逆に、時代とともにCBCIが腐敗・陳腐化し、その反動で市井のクイズプレイヤー達がノンCBCIの非営利組織クイズ団体が立ち上がるというのも、また激動のアメリカクイズ界であり面白い。
・有名な「カーブドイエローフルーツ」のお話や、デイヴィッド・フレイジーのFUQ's(Frazee Unfair Questions)の話も、本章で少しばかり触れられているので必見である。
・ここらへんの動きは、架空のクイズ史であるQuizologyのモチーフになっており、Quizologyを理解する上でも必修の知識である。
・語りたいことは多々あるが、是非、ご自身の目で読み解いてみて欲しい。この章だけでも読む価値がある。
第4章 What is AMMUNITION?
・『ジェパディの必勝法』というクイズ本から始まり、アメリカで出版されてきたクイズ本、トリビア本の歴史が語られます。
・コアラにも指紋がある🐨
第5章 What is COMPETITION ?
・アメリカのゲームショウ(クイズ番組)の紹介が盛りだくさん。自分のようなクイズ企画マニア、クイズ形式マニアにはたまらない。
・自分事となるが、外国のクイズ番組やクイズ文化に手を伸ばし始めたのは、国内のクイズ企画、クイズ形式をほぼ調べ尽くしてしまったので、何かないかと日常的に漁ってたのが始まりだったりする。副次的にいつの間にか外国のクイズ文化とか外国語クイズに詳しくなっただけで、手段であり目的ではなかったわけだが、、はてさて。
・皆さん大好きチャールズ・ヴァン・ドーレンさんも登場。大好きな章のひとつ。
・最後の段落には、クイズ、トリビアの原点的な喜びの形が描かれており、しみじみとさせられる。
第6章 What is IGNITION ?
・イグニッション。点火、発火を意味する英単語。
・遂に、前人未到の大記録「ジェパディ」74連勝記録の打ち上げ花火の導火線に、火が着くお話。つまりは、いざ、ジェパディ一回戦!!😆
・「ジェパディ!」は、アメリカでの「ブザーロックシステム」、日本でいうところの「早押し機」を使ったクイズ番組である。たとえ問題の答えを知っていても、他の参加者よりもボタンを早く押し、回答席の蛍光灯を光らせないと勝利することは出来ない。
・タイトルの「イグニッション」は、そんな「ジェパティ」の特徴との掛け言葉なのだろうなと思う。
・収録現場に到着。
・番組にお呼ばれされた参加者は、13人。あれ?ジェパティの出場者は3人だから、10人多いぞ?
・それもそのはず、ジェパティは一週間分の収録を撮り溜めているのだ。勝てば、お化粧直しをして連戦。テレビの裏側は忙しい。
・現チャンピオンは、四日連続勝ち抜き、現在賞金$84,000あまりの、アン婆さん👵。
・目の前で繰り広げられる逆転劇!!そして、遂に喚ばれるケンジェニングスの名前。
・74連勝の始まりは、どのようなものだったのか?緊張感あふれる試合展開に、乞うご期待!!
第7章 What is COMPOSITION ?
・トリビア、クイズ問題には、それを作る誰かが必ずいる。ぽっと湧いたものではなく、誰かが腰を据え、鉛筆を握り動かした創造物なのだ。
・きました、トリビアライティング!!作問論!!
第8章 What is FRUITION ?
あ
第9章 What is TRANSITION ?
あ
第10章 What is COGNITION ?
あ
第11章 What is JUXTAPOSITION ?
あ
第12章 What is REPETITION ?
あ
第13章 What is TRADITION ?
あ
第14章 What is RECOGNITION ?
あ
第15章 What is DEMOLITION ?
あ
第16章 What is REDEFINITION ?
あ
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