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No.5 マヤ民族(ウイタン)の人の暮らしと価値観

このnoteは、中米グアテマラを愛する日本人がバトンをつなぐ、エピソード・リレーです。このリレーは「新型コロナウイルスの影響を受けたグアテマラの貧困層への食糧配布プロジェクト」を応援するために企画されました。

↓グアテマラってどこ?と思った方はこちらから↓

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こんにちは!織田優佳です。

私からは、食糧支援プロジェクトの対象地域であるウイタンの人たちの「暮らしと価値観」をお届けします♪

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↑ウイタンの風景!素敵なところです☆

まずは自己紹介から

私は、JICA海外協力隊としてカリタスという国際NGOに派遣され、「ウイタン地域のマヤ先住民族の女性が団結して、生活の質、収入の向上を目指そう!」というプロジェクトを担当していました。

そして、活動中に地域住民のおばちゃんに「あそこに中国人が住んでるよ」と言われ、「えええ、こんなところにアジア人!?ぜひお会いしたい!」と突撃訪問したことがきっかけで、この食糧配布プロジェクトを行うMAYSOLに出会いました。

こんなグアテマラの僻地に日本のソーシャルビジネスの会社があると知り、とても嬉しく、NGOとソーシャルビジネスで何か協力して出来ることはあるかな、、と考えていたところ、コロナにより私は急遽帰国となってしまいました。

ちなみにウイタンの人は日本という国名を知らない人が多く、アジア人はみんな中国人だと思っています(笑)

また、活動中、プロジェクトを円滑に行うため、ウイタン地域のPaxoj chiquitoという集落をモデル地域とし、人々の生活実態の調査を行っていました。

ということで、今回のブログでは、調査して分かった、ウイタンの人たちの暮らしと価値観を紹介したいと思います。

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1.どんなところに住んでいるの??

みなさん、日干し煉瓦って見たことありますか??

日本では見ること出来ませんよね💦  私もグアテマラに行くまで見たこともありませんでした。

ウイタンの多くの家庭は日干し煉瓦のお家で暮らしています。こんな感じ↓

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ウイタンでは、孫からおじいちゃんおばあちゃんまで、一緒に住んでいる家庭が多いです。核家族化が進んでいる日本とは真逆ですね。

子どもの数も多く、1夫婦平均4人ほど。7人以上子どもがいる家庭もあります。賑やかでほっこりしますが、ウイタンでは、子どもの数が多いことも貧困の原因の1つです。

次は、おうちの中をのぞいてみましょう!

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これはとある家庭のお家の中。ほとんどの家が土床で、電気のない家庭も多くあります。

この写真には、ベッドが2つありますね。大家族のウイタンでは、寝室の数が平均1家庭1つ~2つしかないため、1部屋でみんなが寝るというのも普通、、、1つのベッドで3人寝ている家庭もあります。

そして、注目すべきはトウモロコシ
天井から吊るされた黒いやつです!まるで電球代わりにトウモロコシが。。。

こんな風にトウモロコシでおしゃれに飾っているお宅も!

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とってもおしゃれ!

グアテマラには黄色の他に、白、黒、確か赤のトウモロコシもあるらしいです🌽

マヤの神話では「人間はトウモロコシから創られた」と言われているとか。家を見るだけで、トウモロコシが彼らの生活の中でどのような存在かわかりますね。

どこの国でもこうやってお家を飾るのが楽しいのは共通♪

そして、何よりも衝撃的なのが、、トイレ!!!

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この中からは様々な虫の音が。。。
至上最強のトイレでした!

ウィタンの人たちはこのような家で生活しています。
お年寄りから子どもまでみんな一緒に暮らしていて、いつもお家はにぎやかです☺️

2.何を食べているの??

今回は、ウイタンでの調査中に苦しめられた「アトル」と実際に現地の家庭でいただいた食事を紹介します。

グアテマラではレファクシオン(軽食)という文化があります。日本の10時と3時のおやつがもっとガッツリ出てくるイメージかな。誰かが訪ねて来た際にも必ず軽食を振る舞います。

そして、ウイタンではレファクシオンにアトルというものを飲む家庭が100%!!

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そう。これがアトル。つらい記憶がよみがえります。。。

アトルとは、簡単に言えばトウモロコシのお粥のようなもの。コップの下半分にはトウモロコシを挽いたものが沈んでいます。

アトルにも様々なタイプがありますが、ウイタンはもとよりグアテマラの人たちは、その中に大量の砂糖を入れることが多いです。要するに「トウモロコシの超超超甘いお粥」です。

私は甘い飲み物が苦手。。。
なのに、、、家庭にお邪魔すると必ずこれを出してくれます。1日に4杯飲んだ日もありました。お腹にたまる+甘いのダブルパンチ。。。

けれど、彼女たちのおもてなしの気持ちはしっかり受け取りました!

次は、ウィタンのとある家庭でいただいた食事↓

お昼時に訪問すると、当たり前のように昼食をご馳走してれます。

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トルティーヤとポテト(ニンジンと玉ねぎ入り)!

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トルティーヤ(カゴの中)と今朝しめたばかりの鶏のスープwithジャガイモとマカロニ!

トルティーヤはトウモロコシの粉を練って作るグアテマラの主食で、村の女性はもれなく皆これを作れます。私もチャレンジ!!

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なかなか難しく、きれいな形は作れません。。。この写真の中にあるトルティーヤで、形がいびつなものは私たち日本人作です(笑)

さあ、皆さんここで、食事に関し、何かに気づきませんでしょうか??

そう、炭水化物のオンパレードなんです。
ウイタンでは、みんな「腹持ち」を重視した食事をしがちです。それは、安くてお腹いっぱいになれるから。

「途上国の農村って野菜を栽培して生活してるんじゃないの?」と思う人は多いと思います。

しかし、ウイタンは地形、気候的に野菜の栽培には適しません。雨季には野菜を育てますが、育てることのできる品種は限られます。

そのため、基本的には男の人が日雇い労働で稼いだお金で、市場で食糧を手に入れます。多くの人が、限られたお金の中でお腹を満たすことを考えるため、お腹の膨れない野菜を買うより、ジャガイモなどのお腹にたまる食料を買ってしまうのです。

その結果、ウイタンには栄養失調の人が多い傾向にあります。
そんなウイタンにコロナが来たら、、、と考えるとゾワっとしますよね。

3.ウイタンの人々にとって大切なものは?

調査の中で、こんな質問をしてみました。
「どんな時に幸せを感じますか?」

皆さんはこの質問にパッと答えることが出来ますか??
そして、ウイタンの人はどう答えたでしょうか?

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↑私が活動していたNGOカリタスのワークショップの様子

調査をした集落では、90%の人が「毎日が幸せ」と答えたんです。

決して、裕福ではありません。十分な教育を受けることもできません。国の公用語のスペイン語を母語としないため、情報もまともに入ってきません。

しかし、それだからこそ、家族や毎日の小さな出来事に幸せを感じることが出来るのではないのかなと感じました。

とあるおばあちゃんは、孫を出産した際に亡くなった娘さんの話をしてくれました。その話をしてる時は本当につらそうでしたが、彼女も「毎日が幸せ」だそうです。そう。死が身近だからこそ、生きていること自体が幸せなんですね。

また、ウイタンの人たちに、幸せとは反対の「この村の嫌いなところはある?」という質問もしました。

その答えは、「特にない」と言う人が90%でした。

ウイタンには「ない」ものがとても多いです。お金、教育、医療施設 etc...

しかし、ウイタンの人たちは常に前向きに、他と比べず、自分住んでいる地域の「良いところを探すこと」が出来ているんだなと感じさせられました。

さて、私たち日本人はこの質問に「毎日が幸せ」「自分の街の嫌いなところはない」と答えられるでしょうか?

私は、日本大好き人間です。決して、日本が悪いとは思っていません。
しかし、私自身、ウイタンの人たちの生きる姿勢から、「家族を大切にすること」「小さな幸せを見つけること」「嫌いなところではなく良いところを探すこと」など私たち日本人が失いつつあるものを学んだ気がします。

最後に、「毎日が幸せ」と言っていたウイタンの人たちですが、その日暮らしの彼らは、現在コロナウイルスによるロックダウンで、日雇い労働が出来ない=食糧すら買えない状態です。さらに、移動制限により、物が不足し価格が高騰しています。

このブログリレーが応援するプロジェクトでは、そんなウイタンの人たちに食糧を届けます。日本を含め世界中が大変な現在ですが、ウイタンの人々の「幸せ」を守るために、もし余裕があれば、寄付のご協力、また情報のシェアをしていただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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新型コロナウイルスの影響を受けたグアテマラの貧困層への食糧配布プロジェクト」の詳細はこちら↓

グアテマラを、そしてそこに暮らす人々を応援したい!という方は、ぜひクラウドファンディングページ(日本語の説明あり)をのぞいてみてください。US5ドルからご寄付いただけます。

このnoteでは、この国に関わる様々な日本人による、魅力いっぱいのグアテマラ情報を発信しています。ブログリレーの他のエピソードはこちら↓

次回は、語学留学をきっかけにグアテマラ訪れ、現地で日本語教室のボランティアなど様々な活動をされている旅人の尾崎さんが、「グアテマラで教えてもらった小さな幸せ」についてお話ししてくれます!

明日もお楽しみに!



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