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車がなくなる日と10億年後の「未来」

カリフォルニア州で2035年までにガソリン車の新車販売が禁止されるという。昨年の報道だ。所有することや中古車を排除するものではないというが、かなりショックを受けるニュースだ。
環境問題待ったなしの状況においては、むしろ遅いということかもしれない。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200924&ng=DGKKZO64175400U0A920C2MM0000
2020年9月24日日経夕刊 米カリフォルニア州、ガソリン車の新車販売禁止へ

ガソリンエンジンの原型は、1860年にフランスのエティエンヌ・ルノワールが「ガスエンジン」の特許を取ったことにあり、これが初めての実用的な内燃機関といえるそうだ。
https://www.webcg.net/articles/-/36567

中学校の「技術」の科目でも内燃機関は学習した。技術科教室の外には廃車となったトヨタ・コロナが置かれていて、ボンネットを開けてエンジンをのぞいたりした。高校ではさっそく「原付」免許をとり、50CCのシリンダーを唸らせた。車体重量と自分の体重を合わせたものが、たった50CCのシリンダー内部での燃焼により走る力に変わるのだからそのパワーは強大だ。箱根の坂道では悲鳴と煙を上げていた。

オカシイ!と言われそうだが、排ガスの匂いは嫌いではなかった。モクモクは困るが車もバイクもほどよいノイズやスモークはエンジンの鼓動だと思えばむしろ応援したい気持ちになった。

また、好きだったわけではないが、大型バスのディーゼルエンジンの音と排ガスは、スキーバスの思い出でもある。(さすがに当時の車内のたばこの煙には閉口した)

そのガソリンエンジン(ディーゼルも)が禁止され、なくなっていく。代替として電気、水素は定着するのか、はたまた何か画期的なクリーン動力が発明されるだろうか。それとも車に乗らないという発想の転換が起きるのか。
地球上ありとあらゆる場所で排ガスが立ち昇れば天候も変わるだろう。期待されるイノベーションは滅ぶ日をどれだけ伸ばせるかというあがきでもある。

「地球上の生物の歴史は約40億年あり、その悠久の長い歴史のなかで私たちの直接の祖先であるホモ・サピエンスが生まれたのがわずか20万年ほど前であって、あと10億年で地球上の生物の歴史が終わることもわかっています。太陽が膨張して地球上の水が失われるからで、フランスの社会人類学者クロード・レヴィ=ストロースが人間なくして地球は始まり、人間なくして地球は終わると述べた通りです。」(還暦からの底力、出口治明著P77)

人間は勝手に湧き出て、自然を謳歌し、破壊してもろとも滅びていくということか。20万年前に生まれ、残りがあと10億年ならまだ「未来」はありそうだが、生物視点で見ればあと10億年で終わる。

先は短い?長い?


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