勝手にやってくる「恐怖心」と「すくむ感覚」
自分の場合最も困るのは、まだ遭遇してもいない物事に対して勝手に生じる「恐怖心」とそれからくる「すくむ感覚」だ。何かをきっかけにして突如訪れ、まとわりついて離れない。
バカじゃないか?
そう思う。馬鹿げている。まだ当の心配の種(実体)はやってきていないのだから。まだ生じてもいないのに先回りしてこれという理由もなく一人沈んでいく。厄介だ。
どんな状況かと例えて言うなら、それは蟻地獄の罠(巣?)の壁面にへばりつく自分が、外へ逃れようとしてバタつくことで壁面が崩れてしまう感じでもあり、身長の何倍も深く、サイドが見えないほど巨大なプールのど真ん中にいて、どのサイドへ向かっても泳ぐ気力がなく、浮いて待つのも困難なほど呼吸が苦しくなってくる感じでもある。
また、水よりも若干粘度のある液体が入った大きなメスシリンダーにすっぽり入っていて、浮かび上がれない感じ(この場合なぜか呼吸だけはできる)でもあり、決して洗い落とすことのできないタールにまみれている感じでもある。絶望的だな。
ある時あっちから押しかけてきて、しばらく居続ける。時として豪雨、時として浸水。
時期も期間も程度も都度異なる。避難指示は自分で出すしかなく、タイミングもまた難しい。共通するのは「恐怖心」と「すくむ感覚」なのだ。
さてどうしたものか。