見出し画像

「欲しい!でも売ってない」→「じゃあ作ろう!」とブランドを始めた話【前編】

私は今、no-bu(ノーブ)というブランドを運営しています。運営していると言っても、今年7月にクラウドファンディングで発売を開始して、やっと全てのリターンが完了したのが今(2024年10月)なので、まだまだ始まったばかりの取り組みです。ブランドのリリースの場でもあった、クラウドファンディングでは、当初の予想を大きく上回る475名の方からご支援いただき、30日で595万円を達成しました。

2024年7月-8月に実施したクラウドファンディングのMakuake
とっても大変だった発送作業。委託せず、自分たちで約500件の箱詰め・発送をしました。

Makuakeが終了して、これからどうブランドを広げていくのか?手探り状態で商品企画や開発、マーケティングを進めているのが現状です。商品発表をするまでにも、色んなチャレンジと失敗がありました。これからも、きっと今想像ができないくらいのピンチ!もあると思います。なので、成功事例を大公開!というお話は、まだまだ先になりそうですが、「こんなチャレンジをしたら、結構上手くいった!」とか逆に「全然、ダメだった、、、」という記録をライブ感を持ってシェアできたらなぁと思っています。

noteでは小規模でブランドやショップを立ち上げた方、D2Cでゼロから成長をさせている諸先輩の知恵が惜しげもなく公開をされていて、面識はないけれど、勝手に心の師と思い読ませていただいている方の記事がたくさん存在します。ジャンルも異なり、規模感もそれぞれですが、スタート時の疑問・不安に寄り添うような(と、私が勝手に思っている!)文章に励まされています。
なので、私がこれから記録することが
自分で、ブランドをスタートする方や、
自分だけの商品を作って販売してみたい!と思っている方に向けて気軽に「やってみよう!」という後押しになれば、とっても嬉しいです。

私が今取り組んでいること

↓これ、一見普通のTシャツに見えますが、実は、胸の裏地に特殊な縫製がしてあり、ノーブラで着用ができるんです。

一見、普通のTシャツ
着てみると、ノーブラで着てるの!?と思うくらいの、自然なシルエット。
休日のお出かけは、ノーブラで!

no-buというブランド名は、ひねりも無く、そのまんまですが「ノーブラで着れるウェア」だからノーブ。カタカナだとダイレクトすぎるのでno-buとしました。今はブラレスウェアというノーブラで着用できる新しいジャンルのウェアを開拓するべく、日々奔走しています。

ブラジャー、ブラキャミの次は、新感覚ブラレスウェア!


私は元々アパレル業界の人間ではなく、企画・デザイン会社を経営していて、クライアントの新規事業の立ち上げ支援や企画づくりなどを外部の立場からサポートしています。しかし、今回のno-buは自分のブランドとしてスタートをしました。全くの門外漢であるアパレルで、ものづくりをしようと思ったきっかけは、とってもシンプルで自分の不便を解消してくれる商品がなかったから。
クライアントの新規ブランドの立ち上げを近くでサポートしているからこそ、いつかは自分発信で、ブランドづくりをしてみたいな〜と長年思っていました。そんな折、これは作ってみたい!と思うアイディアにタイミングよく出会い、ずっとやりたかった自社ブランドのスタートに至ります。

旅行先でのビックリ体験が商品アイディアに

そもそものきっかけは、フィンランド旅行。
サウナ好きが高じて本番のスモークサウナを体験しにフィンランドを訪れた時、サウナの後はもちろん、普段からノーブラで街を歩く女性がやたら多くないか?!と気が付きました。(きっとフィンランドだけでなく欧米では全体的に、その傾向があると思います)
今まで、素肌にTシャツいっちょで街を歩くという感覚がなかった私には結構、衝撃でした。短い北欧の夏を満喫している!という感じで、自由でリラックスした雰囲気がとても印象に残りました。

ノーブラは開放感があってサイコーだけど流石に日本ではやっぱり、人目が気になってしまうなと思いながら帰国。そして帰国後のある日。
銭湯帰りに、ふと「リラックスした後に、なぜまたブラをつけるのか?」と疑問が浮かびました。当たり前すぎて考えたこともなかった「なぜブラジャーをつけるのか?」という疑問。そして同時に、フインランドで見た女性が開放的に街を闊歩する光景が頭によぎりました。
そういえば、ブラの話ってあんまり友達同士でもしたことがない!と気が付き、早速、20代〜50代の女性300名を対象にアンケート調査を実施してみました。

「家で一人の時もブラをしているのか?」とか「ノーブラで外出したことがあるか?」とか普段あんまり人と話さないような、ブラ事情を様々な角度から質問をしてみました。

毎日、無意識で当たり前のようにつけているものだけど、みんな意外にもブラジャーに関するお悩みがあるんだな!と実感。

ゴムの締め付けがなくて、バストトップが目立たないTシャツあったらいいな!とネットで検索をしてみることに。けれど、探してもなかなかピンとくる商品がありませんでした。そして検索を続けると、アパレルも展開している某大手生活雑貨メーカーのお客様掲示板に行きつきました。お客様が欲しい商品を投稿するリクエスト掲示板に、私と同じような商品を求めてる人からの書き込みを見つけました。そのコメントに対して他の人からも、私も欲しいです!というコメントが数件ついていました。しかし、メーカーさんからの返答は、残念ながら検討の結果、生産ができませんというものでした。
そこで「売ってないなら、作ってみたい!」と素肌に1枚で着れるウェアの構想が膨らみました。

中学校の家庭科ぶりに裁縫箱を開いて試作を作ってみるも、、、。

作るとなったら、まず手で触れる試作品がないとイメージができない!と思い、早速新宿オカダヤへ。無数にある生地から厚みのある凸凹したワッフル生地を数種類選んで、手持ちのTシャツに縫い付けてみることにしました。裁縫なんて、年々ぶりだろう?と思いながらチクチク胸の裏地に縫い付けてみると、外から見ても胸の部分に分厚い座布団が入っているかのような、「プロトタイプと言えど、さすがにこれは着れない」仕上がりに…。結構単純な仕組みで出来るんじゃないかなー?とタカを括っていたことを反省しました。

アパレルデザイナーの救世主現る!

やっぱり、アパレルのプロの力が必要だとすぐ分かり、もう一人のno-bu立ち上げメンバーである鈴木のツテでデザイナーを紹介してもらうことになりました。
ナイスクラップでアパレルデザイナーとして活躍後、オーダーメイドのウェディングドレスブランドLEIRAYを立ち上げたデザイナーである、Eri Suzukiさんに声をかけ、チームに加わってもらい開発をスタート!女性の身体のラインを綺麗に見せるプロである彼女の加入で、私一人の妄想から本格的にプロジェクトが動きだしました。

デザイナーEri Suzukiさん

Tシャツとドレス!一見関係がないように思えますが胸カバーの特殊構造の開発など、女性のボディラインを熟知したパターン制作にドレスデザイナーの知見が詰まっています。通常のアパレルデザインとドレスのデザイン、両方の経験を持つ彼女に依頼ができたことは本当にラッキーでした!

「ファッションの専門家がチームに加わったし、これで完成まで一直線だ!」と思いきや、、、完成までには、さまざまな道のりがありました。

本格的にものづくりが始まったお話は、次回後編で詳しく書いていきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?