街で知らん人に話しかけられまくる人の話9人目10人目(虚偽)
――――某日、居酒屋にて。
武蔵(仮)「えっ3人はどういう出逢いだったの~??」
こちらの兵法に気が付くはずもない武蔵が尋ねる。
ワハハハ愉快よのぉ~~武蔵ィ!!!
自分・自販機・課長「「「さあ~なんだったかなあ~」」」
知らん人VS知らん人のフリをした人たちの飲み会が
今、始まる!!
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つうことでね、
いつもより物語的な雰囲気のスタートで
ワクワクしてもらおうかなと思ったんすけど
多分ホントに今何言ってんだコイツ?ってなってると思うので、
遡って話をしようと思います。
※話が前から続いています。
多分読まないでもわかる感じに書いてるんで、そのへんはお好みで。
武蔵との出会い編→「街で人に話しかけられまくる人の話。7人目」
武蔵との戦い編→「街で人に話しかけられまくる人の話。8人目」
まあ前回「ぜってえこれは何かしらの勧誘だ!」と思ってね?
こりゃ面白い事になってきたぞと、ウヒャウヒャしながら
挑んだわけです、戦(普通の飲み会)に。
しかし、何事も無く普通~~~に終わってね。
何なら帰りに劇団四季みたいな声量の兄ちゃんに
腹の底からの声で「火をよこせ」と、
いや北京原人の世代か?
みたいな依頼を受けただけで終わってね。
チクショーなんだったんだと思っていたところにですよ。
もう一回来るわけです。誘いが。
ハハ~ンわかったぞと、
前回は品定めしていたにちげえねえと。
選定されてんだと、んでパスしたか、と。
こちらも思わずしたり顔、いや。
したりフェイス、キメさせていただくわけですね。
こっちも社会の荒波に揉まれて生きてるんでね、
いつだってリスクを想定して動く必要があるわけです。
武蔵の言葉の端々には
「〇〇さんってすごい人が居て、その人が飲み会をやってるんだけど…」
「××って方法が今フリーランスの中ですごく注目されてるんだけど…」
等、こりゃ怪しいみたいなワードが確かに、ちりばめられてるんでね。
逃すわけには行かんわけです、
最終的にその怪しい凄い奴の飲み会に行く必要があるわけですね。
ただ忘れちゃいけないんですけど
勧誘する人だって人間ですからね、
出会う人間全員を勧誘するぞ!!みたいなわけでも多分無いんすよ。
そんなジャッカルみたいな感じじゃないんすね。
ゆえに、本当に普通~~に暇だから誘った。
なんてオチもありうると。
それは避けねばならんわけです。
そのオチを迎える場合
せっかくなら状況だけでも盛り上がるようにしておきてえ!
そういう思いを抱えながら、
武蔵に返事をした翌朝出社するわけですよ。
んで、隣の席の課長にね、語って聞かせるわけです。
かくかくしかじかで~つって。
こういうことがあり申してなあつって。
「で、(課長)さんには
その子紹介する代わりにね、
自分と他人のフリをする茶番飲み会に参加してほしいんですよ。」
「どういう設定で行こうかな。出来るだけ怪しい方がいい?」
圧倒的乗り気。
条件を飲む速度、速すぎる。
速すぎて見えなかった。
課長こそ勧誘した方がいいんじゃないのか?
もしや武蔵にもwin-winなんじゃないのか??
そうしてここに仲間が一人爆誕するわけですね。
普通に冗談で言ったけど、すんなり爆誕してしまうわけです。
で、課長の提案で
ちょっと前にうちの会社を辞めたイカれた先輩、雑学自販機も誘い
武蔵を含めた計4名で飲み会をする事となったわけです。
ここで突然登場した雑学自販機ですが
この人は自分が今の会社に入社した初日に
「僕はほぼ地蔵よ、なぜならcoolだから。」
などとcoolさの欠片も無い事を口走り、
突然仕事中に雑学を披露してきては
「僕は雑学自販機!!!!」
と、金も入れてないのに雑学を漏らす、
壊れた自販機みたいな先輩でした。
出てきた雑学のうち唯一覚えてるのは
「乳首が目立つのが嫌な奴は、実は削ぎ落として、必要な分だけまた貼り付けている。」
とかいう雑学なのか何かわからない粗悪品。
いやそんなことを仕事中にこっそり教えてこないで欲しい。
どこにクレームを入れたらまともな雑学が出るのか。
何で抜いたスネ毛を机に置いて来るのか。
どういう縄張り意識だったのか。
謎が尽きないまま退職していった雑学自販機。
大丈夫か?
この人ちゃんと他人のフリとかできるのか?
何で課長は自販機誘うことにしたんだ!?
そんなファンキーな自販機も連れていざ!!!!!
いざいざ!!!尋常に勝負!!!!!
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――――某日。
課長も自販機も
仕事が終わるのが遅くなりそう、ということで
「自然にこの辺を徘徊してた顔見知りの人が徐々に集まる」
というシチュエーションにすることに決定。
いや不自然極まりねえけど。
これが大の大人3人で考えたシチュエーションと思うと涙が出るねって。
まずは武蔵と合流。
「久しぶり~!!」
「どうも~。今日は何食いたい?」
と言いながら適当な店に入り、
課長と自販機の連絡を待つ。
しばらく談笑していると、
ピローン
(おっ課長か。)
で、白々しいこと山のごとしの素振りで言うわけですよ。
「あっなんか知り合いも近所に居るらしいわ~~。
呼んでも大丈夫?」
「うん全然いいよ~!!」
いや武蔵も武蔵で敵増えるのに
もっと身構えたほうが良くない!?大丈夫!?
と思いつつ、課長、合流。
課長「お、おお~い(ウィスパーボイス)」
音量調節どうしました課長!!
あんなに乗り気だった課長も
仕事終わりはウィスパーボイスしか出ない模様。
うちのオフィスで精根尽き果てるほど
腹の底から発声する場面とかありましたっけ?
まあ声かけるわけですよ
「こっちこっち!!お~久しぶり!!」
つって。
あっなんかすんごいため口になっちゃったな
とか思いながら。
武蔵「どうも~はじめまして~」
課長「はじめまして〇〇です。〇〇の仕事をしてます。」
不自然ですよ課長
武士なの?相手より先に名乗りをあげる武士か?
首を取って帰る気なのか??
何で急に仕事(しかも完全に課長の前職)を暴露したんだ!?
武蔵「私は◆◆の仕事してま~す」
いやフランク~~~!!
と思いつつ
知らん人と知らん人ではない人と知らん人のふりをする茶番飲み会
の火ぶたが切って落とされた。
武蔵「二人はどういう知り合い??」
自分「え~?うん~まあ…ねえ(課長を見る)」
課長「ええ…はい…まあなんか…ね。」
自分・課長「「ふふ…」」
こっちが不気味な何かに勧誘する側みたいになってっけど!!?!?!?
これではいかんということで
自分「まあ君とも道で急に会ったじゃん?あれみたいな感じ。」
武蔵「あ~そっか~!!」
それでいいんかい!!!!
薄々思ってはいたけど、
やっぱこの人勧誘する人じゃなくて
何かに普通に騙されてる人なんじゃないのか
~数十分後~
武蔵「いや(課長)さんはドM。完全にドM。」
課長「そうですね…僕ドMだと思う…。」
自分「パツキンのギャルのピンヒールに
強く踏まれたいって言ってたよな!」
いや何だこの話題
初対面の武蔵にまあまあフェイタルダメージを食らう課長、
何となく一緒にとどめを刺しに来る部下、
何故か敬語に落ち着いた課長。
完全にカオスの様相。
ピローン
(今ここで自販機からの連絡が…!)
そして合流する自販機。
自販機「師匠~~~~!!!」
だ、誰の事~~~!?!?!?
課長と自分どちらが師匠として名乗りを上げるのか、
その一瞬の逡巡を経て
課長「久しぶり~!!!」
これまで敬語だった課長、
唐突に自販機師匠に役職変更
何の師匠だよ
武蔵「えっえっ、何の師匠なの!?」
ほらもう~~何の師匠か聞いてるじゃん。
どうすんの何の師匠なの
自販機「餃子!!」
餃子の師匠って何
いや当たり前ですよ?
みたいな顔でよくそんな事が言えたな
やはり自販機、ただものではない。
やめろその「やってやった!」みたいな顔、
どんだけ褒めてほしそうなんだよ、
相手が武蔵じゃなかったら普通にダメだったよ!!
武蔵「えっ3人はどういう出逢いだったの~??」
3人がどういう出逢いなのかこっちが聞きてえよ!!
餃子師匠とその弟子と
自分のつながりの説明がつかねえよ!!!!
自分・自販機・課長「「「さあ~なんだったかなあ~」」」
こういう時だけ息ピッタリか!?
武蔵「ま~でも、いろいろありそう!!!」
それでいいのか~~~!!?!?
不審な三人組をもっと警戒しなくていいのか~~!?!?!?
世界一網目のでかいザルか!?
逆に心配になってきてっけど!?!?
などと言いながら話は続き
武蔵「じゃ…ちょっと決着、つけてくるわ…!」
えっ!?うん!!頑張ってね!?
いやえっ何が〜!?!!!?!?
おもむろに立ち上がり、
私は決着を付けてくると言い放ち去る武蔵。
最早武蔵にとってはこのような茶番劇は造作のない前哨戦だったのだ。
我々の想像をはるか超える武蔵。
〜後日〜
武蔵「楽しかった〜!!また行こ!!」
いや警戒して帰ったんじゃなかったんだ!?
謝った方が良いか迷ったあの夜は何だったの!?
あとマジで何の決着付けてきたの!?!!?
謎は深まるばかりである。