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「思い出す」というステップの重要性(クランボルツ教授の「ALACTモデル」について)

ついこの間、振り返りについての記事を書きましたが、もう少し振り返りのやり方についてフォーカスしておきたいと思います。

振り返りをする時に、私が思考のベースとしているのがクランボルツ教授によって提唱されている「ALACTモデル」です。教師教育学という本にまとめてあります。もともと学校の先生向けの本なのですが、一般に置き換えても効果があると私は考えています。

ALACTモデルについて

海外のこういったモデルは頭文字を取って命名することが多いのですが、このモデルもその流れに沿っています。行動から振り返りをして、再度行動するまでを、

1:Action(まずは行動したことがあります)

2:Looking back on the action(その行動を思い出してみましょう)

3:Awareness of essential aspects(本質は何か?)

4:Creating alternative methods of action(やれる選択肢の拡大)

5:Traial(試みる(つまり再度行動する))

といった5つの段階でモデル化しています。それぞれを詳しくは「教師教育学」という本を手に取っていただくとして、この記事では、その2つ目に位置する「思い出す」ということにスポットをあてたいと思います。

「思い出す」

振り返りの最初は「思い出す」ことから始まります。当然のように聞こえますが、これが意外と難しいのです。

人間は最近のことの方が鮮明に覚えていますし、過去の重要なことであってもあっさり忘れてしまうことがあるからです。また、派手な事象や「結果」の方が記録も残っていますし、思い出しやすいのですが、そこに至るまでの「プロセス」や派手ではないが、実は結果につながる行動といったものをしっかりと思い出しておく必要があります。

本当に重要な変化や行為についての思い出すをちゃんとできずに、振り返りを進めてしまうと本質を見誤りますし、当然ながら行動は改善されていかなくなります。

思い出す手法としては、その期間についてをチャートにして図式化してみてもいいですし、コーチング的な手法で対話を使って掘り下げるのもいいでしょう。

とにかく先を急がずに「思い出す」ということを疎かにせず手間と時間をかけるようにしてみてください。


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ハーケン(林 健太郎)
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